黒魔術
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黒魔術(くろまじゅつ、black magic)とは、自己の欲求・欲望を満たすために行われる魔術のこと。黒呪術ともいう。
通常、呪術で、悪霊などの力を借りるなどで相手を呪う術は全てこれにあたるとされる。
中米等に分布するブードゥー教には人を呪う術がある。ファンタジーやホラーのガジェットとして頻出するが、現実にも黒魔術は行われている。よく知られた例としてはアフリカのサッカーチームの対戦で互いの相手チームを呪う行為を行う場合がある。
[編集] 由来
本来は西洋の魔術とか魔女術で悪魔の力を借りて相手を呪う術のことである。西洋の儀式魔術の際は、魔術師の身を守る為に魔法円を作り、呼び出す悪魔ごとに必要な道具を用いて召喚魔術で悪魔を呼び出し、その力を借りるとされる。一般に言われている悪魔と契約を交わすというのは誤りであり、悪魔を一方的に使役し、契約は交わさない。またこの儀式のうち、キリスト教のミサを模したものを黒ミサという。中世ヨーロッパでは、もっとも敬遠された物の一つである。悪魔は召喚される度に願いの代償を要求する為、悪魔との交渉が必要となる。一度こういった黒魔術を行うと、悪魔に覚えられ、命を狙われるとされる。またこれとは別に魔女術では、魔女として、悪魔と契約しその力を借りるが、その契約の証として、体のどこかに印があるという。
対になる概念に白魔術がある。こちらの場合は天使、四大精霊等、善き力あるものを召喚し、知識等を高める術である。また、魔術について「白」や「黒」などのあさはかな分け方をすべきではない、という考え方もある。
[編集] 関連項目
- アレイスター・クロウリー(西洋儀式魔術師、黒魔術で有名)
- 呪術
- ファウスト