雪の女王
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
雪の女王(ゆきのじょおう)はデンマークの代表的な童話作家・詩人であるハンス・クリスチャン・アンデルセン原作の童話。
文学 |
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
目次 |
[編集] あらすじ
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
あるところにカイという少年とゲルダという少女がいた。2人はとても仲良しだったが、ある日、悪魔の作った鏡の欠片がカイの目と心臓に刺さり、カイの性格が一変してしまう。その後のある雪の日、カイは一人で雪ぞりで遊んでいて、そのまま雪の女王に連れ去られる。
春になると、ゲルダはカイを探しに出かけた。太陽や花、動物の声に耳を傾け、ゲルダは旅を続ける。途中で、王子と王女の助けにより、馬車を得るがそれが元で山賊に襲われる。あわや殺されそうなところで、山賊の娘に救われたゲルダは、娘が可愛がっていた鳩に、カイは北の方に行ったと教えられる。山賊の娘のトナカイに送られ、ゲルダはとうとう雪の女王の庭にたどり着く。
カイを見つけたゲルダは、涙を流して喜び、その涙はカイの心に突き刺さった鏡の欠片を溶かし、カイは元の優しさを取り戻す。2人は手を取り合って故郷に帰る。
[編集] 映画
- スノー・クイーン ~雪の女王~(The Snow Queen)2002年製作
[編集] 漫画
藤田貴美の漫画で、アンデルセンの同名の童話のパロディ。1997年12月~1998年1月にかけて発表された。
[編集] アニメ
この作品は、日本を含めいくつかの国で何度かアニメ化されている。
[編集] ソビエト社会主義共和国連邦(現ロシア)
1957年にソ連のソユーズムリトフィルムによって長編アニメーション作品『Snezhnaya koroleva』となった。
キャラクターの動きが大変によく練り込まれており、ゲルダは仕草・表情が実在の生きている少女を思わせるほど精巧である。ディズニーアニメとも異なる独自の流れとして、世界のアニメーション史にその名を刻んでいる。この作品は、草創期の日本アニメーション界に大きな影響を残した。とりわけゲルダの少女像は東映動画労働組合主催の上映会で見た宮崎駿にショックを与えたとされる。かつてはしばしば日本語吹替版が休日などに地上波で放送されていた。
またオリジナルシーンとして、ゲルダがカイの名を呼び、だんだんその声を変えていくことでゲルダと女王が同じ声優であることを演出として示すシーンがあり、吹き替え版でも踏襲している。互いに正反対の行動を見せる女王とゲルダが、実は同じ動機のもとに行動していたとする解釈である。
[編集] イギリス
BBC制作のアニメがある。レンタルビデオ屋などを根気よく探せばあるはずというほどレアな存在。
[編集] 日本
- フジテレビ - 1971年1月3日から12月26日にかけて放送された虫プロダクション制作の『アンデルセン物語』の1エピソードとして、1971年2月12日と19日の2回に分けて放送された。ゲルダは野村道子で、カイは野沢雅子が演じた。
- TBS - 『まんが世界昔ばなし』(1976年10月7日~1979年3月28日)の1話として1977年12月29日に放送された。アニメーション制作はダックスインターナショナルが行なっている。
- NHK - 雪の女王 (NHKアニメ)参照