除籍 (学籍)
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学籍において除籍(じょせき)とは、学校などにおいて、ある個人が学んでいるという籍を除すことである。
[編集] 概要
除籍は、各学校などにおいて、学籍簿から特定個人の学籍を除すことによって処理されることが多く、除籍が行われることによって、それまで学校などで学んでいた個人は、その学校の在籍者という身分を喪失する。
除籍は、特に大学や高等学校などにおいて、規定年数で卒業・修了、進級・単位修得などができなかった場合や、授業料が未納などの場合に行われることで知られることが比較的多い。そのほかにも、それまで学んでいた個人が死亡した場合や、一定期間行方不明となった場合などにも除籍は行われる。除籍に対する意味合いはさまざまである。除籍(籍を除すこと)であるから、退学は、除籍処理を発生させる原因の1つであるという捉え方もある。
授業料の未納などによって除籍が行われた場合は、一定期限内に要件を満たすことで、入学を経ずに再び在籍するという復籍(ふくせき)が可能な場合もある。
[編集] 除籍と諸証明
退学と関連性を有していない除籍については、退学よりも厳しい処置と捉えられることもあり、この場合の除籍処理は、入学時点から除籍に至る時点までの記録の大半を、別に保管しないまま抹消することだと考えられることもある。
記録の抹消が行われると、在学期間などが書かれた証明書の発行は行われなくなる。このため、学校に在籍していたことを(記録を抹消する場合の)除籍の後に証明することは難しくなる。このようなとき、履歴書には、「何年から何年までこの学校に在籍」などと書かないことが妥当であるといわれている。なお、退学によってこのようなことが起こることはないので、可能であれば、退学手続きを行っておくことが一般的に望ましいとされている。ただし、現在、除籍された者に関する記録の大半を、別に保管しないまま抹消処理している大学は少ない。