限定戦争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
限定戦争(げんていせんそう)とは核戦争にまでは発展しない程度の限定的な軍事力を使用した戦争の一形態である。核兵器という大量破壊兵器の出現にあたって、米国の国際政治学者であるキッシンジャーが提起したものである。
ただし「軍事力の限定使用」に関しては二つの形態がある。 一つは戦闘を伴うことなく、軍事力の増強や移動によって相手国に自国の意志を示し、政治的な目的を達成する形態であり、そしてもう一つは限定的な軍事力をもって戦闘を行うことにより、戦争を拡大しないように一定のレベルで制御しつつ政治的な目的を達成する形態である。どちらにしても、相手国との外交的な接触を維持しつつ、政治的な判断によって軍事力を制御し、目標達成を目指すことが非常に重要であり、また相手国のそういったサインを見落とさないように注意を払わなければならない。