赤松健
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィキポータル |
日本の漫画作品 |
日本の漫画家 |
漫画原作者 |
漫画雑誌 |
カテゴリ |
漫画作品 |
漫画 - 漫画家 |
プロジェクト |
漫画作品 - 漫画家 |
赤松 健(あかまつ けん、男性、1968年7月5日 - )は日本の漫画家。東京都出身。
高校ではパソコン部(部長)、大学ではアニメーション研究会、漫画研究会、映画研究会に所属。1993年、『ひと夏のKIDSゲーム』で第50回講談社漫画賞新人賞入選。審査員特別賞を受賞し、漫画家生活に入る。
『A・Iが止まらない!』『ラブひな』(第25回講談社漫画賞受賞)で人気を確立。美少女ラブ・コメディーものに本領を示し、その成果は『魔法先生ネギま!』(『週刊少年マガジン』連載中)に結晶。アニメやCD化などのメディアミックスがされており、このジャンルの第一人者として知られる。
目次 |
[編集] 経歴・人物
クリエイターとしての経歴はプログラマとして始まっている。中学生時代には、『マイコンBASICマガジン』に投稿したプログラムが同誌の製品に収録され、高校生時代にはコンピューターゲーム『パラディン』(1985年 ボーステック)を制作。大学生時代には8mm映画の撮影、アマチュアアニメの作画監督から脚本・監督まで経験したという、多才な経歴を持つ。
好きな映画監督は、レイ・ハリーハウゼン、ロバート・ゼメキス、宮崎駿など。好きな小説家は色川武大(阿佐田哲也)。
『ラブひな』では本人役で声優に挑戦(役名表示は「赤松先生」)。また、『魔法先生ネギま!』でも声優出演の依頼があり、オタク青年の役(役名表示は「青年」)で一言だけ喋っている。
なお、作品がアニメ化する際、一般的な作品なら3~7巻あたりで何社かのアニメ制作会社からオファーがあり、一番条件が良い会社と契約するようだが、赤松健の場合、かなり初期段階からあるという(赤松側から持ち込むわけではない)。現在は講談社の関連企業であるキングレコード(スターチャイルド)との関係が長く続いている。赤松自身はメディアミックスに関する口出しを控えて、相手スタッフに任せるタイプの原作者としても知られる。例えば、声優のキャスティングやCDリリースなども企業側先行の企画であり、また、関連商品の印税が原作者に発生しないようになっていると本人は述べている。
赤松健の作品は久米田康治の漫画『かってに改蔵』でネタにされることが多く、本人はネット上でそれを喜んでいた節があった(久米田の次回作『さよなら絶望先生』では同じマガジンに移籍してきたにも拘らず、あまりネタにされず残念がってもいた)。([[1]])
妻帯者(2002年7月結婚)。奥様は音大出身者で、西本英雄の『もう、しませんから。』によれば若いミニスカートの美女らしい。自身のブログでは、2006年8月の誕生日に「四捨五入すればまだ20歳」と述べており、逆算すると16~20歳の年齢で結婚したことになる。ネット上でのHNは赤松佳音で、『魔法先生ネギま!』の巻末では「Toshiko Akamatsu」としてクレジットされている。
実弟赤松智は旧スクウェア(現スクウェア・エニックス)の社員で、FFXやFFX-2やキングダムハーツなどの音楽プログラムをしていた。
[編集] 作風
[編集] 作画システム
作画に対するこだわりとしては、「貼り込み」と呼ばれる制作手法を『A・Iが止まらない!』時代に開発、完成させていることが挙げられる。「貼り込み」とは、背景、人物などのオブジェクト、描き文字などを別々の用紙に作画し、切り抜いたそれらをコマ単位で原稿用紙に貼り重ねて仕上げるという、極めて手作業感の高いアナログ的な手法である。それによって、多重的で緻密な画面の構成や、共同作業の効率化、バンクシステムの導入などが狙われている。このため、その完成原稿は「分厚くて重い」とのことである。
『魔法先生ネギま!』の途中からはデジタル+アナログの手法へと推移している。校舎・広場といった背景や小道具などの一部をLightWaveという3Dモデリングソフトで製図した後にプリントアウトし、手作業でディテールやトーンを追加する。そのような過程を経て作成された素材が、やはり「貼り込み」技法によって原稿用紙に合成される点は従来と変わらない。
[編集] スタジオ形式
多くの週刊作家と同様に、個人作業ではなくアシスタントと共に作品を提供しており、その点はスタジオ形式を採っている他の漫画家と変わらないが、大学時代に所属していたアニメーション研究会での経験を活かして、アニメ制作スタジオに近い形式を構築している。
例えばチーフアシスタントの「MAGI(まぎぃ)」は作画作業の一部を分担していることで知られ、特にアクション描写やCG彩色、各種デザインなどを担当していることが本人のコメントなどから窺える。このように、アシスタントの才能や個性を引き出して作品に反映させる共同作業を好んでおり、他にも背景美術に秀でた「MAX」や、語学や古典関係の知識を担当する「みのる」、3Dモデリング担当の「アシY」などが在籍している。ストーリーや世界設定などに関しても、アシスタントの意見を積極的に取り入れることで作品の完成度を高めている。
元アシスタントの漫画家には綾永らんがいる。独立後もスタジオを訪ねて、デザイン協力をしたりヘルパー参加することがある。また、2005年12月に前述のMAGIと結婚している。
[編集] アシスタント
[編集] 作品一覧
- ひと夏のKIDSゲーム(1993年9月「マガジンFRESH」掲載・読み切り)
- A・Iが止まらない!
- いつだってMyサンタ!(1998年「週刊少年マガジン」4・5合併号掲載・読み切り)
- ラブひな(2001年度 第25回 講談社漫画賞受賞)
- 陸上防衛隊まおちゃん(原作・赤松健、漫画・RAN)
- 魔法先生ネギま!
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- ファンサイト