調整池
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
調整池(ちょうせいち)とは、集中豪雨により発生する局地的な出水を一時的に溜める池である。
目次 |
[編集] 概要
- 集中豪雨のピークはほとんどが短時間であるため、一時的に降水を池で受け止めた後、徐々に放流させ局地的な氾濫を抑える機能を有する。主に、氾濫常襲地や住宅開発により森林が失われ、地下への雨水浸透能力が損なわれた場合に一時的または恒久的に設置される。
- 形態は、掘り込み式の窪地であり、コンクリートブロックに囲まれていることが多い。
[編集] 注意点
- 住宅地などに高度に開発された地域では、自由に使える数少ない土地であり、普段は水を貯めないことから、公園や駐車場などに用いられていることも多い。雨水の排水路が整備されるとともに、調整機能を廃して宅地に転換している例もあるので、土地利用に際しては外観ばかりではなく表示等も確認する必要がある。
- 場所によっては数年に一度しか機能しないため、調整池という性質を忘れて利用し、問題が生じる例も多い。
[編集] 調整池をめぐる事故の例
- 2004年9月26日に熊本県民総合運動公園陸上競技場で開催(結果的に豪雨のため中止)されたJリーグの試合では、来場した観客の自動車を調整池に誘導し駐車させたため、その後の集中豪雨で130台の以上の車両が水没。責任の所在を巡ってトラブルとなった。