積雲
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積雲(せきうん)はある晴れた日によく発生し、綿雲(わたぐも)とも呼ばれている。その名の通り綿菓子のような形をしており、上部はモコモコしていて雲底は平たい。
積雲は主に午後むくむくと成長し、たいていは夕方になると消えてしまうが、稀に強い日差しなどでさらに成長することがある。これは雄大積雲(入道雲)と呼ばれ、雄大積雲がさらに発達すると積乱雲になり雨や雷、時には雹や竜巻をももたらすことがある。
積雲が形成されるメカニズムには主に次の2つがある。
- 積乱雲からの自己増殖
- 積乱雲からの降水が大気を引きずって下降流を作り、それに伴う循環として周囲に上昇流が発生し、積雲を発生させる。
- 条件付不安定によるもの
- 下層で水平移流が収束したため気塊が対流凝結高度(水蒸気の凝結が始まる高度)まで持ち上げられ、かつ、その上部に条件付不安定(飽和湿潤気塊に対しては静的不安定、未飽和気塊に対しては静的安定)が存在する場合に、浮力によって雲が成長する。条件付不安定の層が薄ければ積雲、厚ければ積乱雲となる。