秋山郷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
秋山郷(あきやまごう)は、新潟県中魚沼郡津南町と長野県下水内郡栄村とにまたがる中津川沿いの地域の名称。東を苗場山、西を鳥甲山に挟まれた山間地域で、日本の秘境100選の1つである。新潟側に8つ、長野県側に5つの集落がある。
平家の落人伝説が残る。狩猟(特にクマ狩り)や焼畑を行っていたことでも知られる。また、交通・通信が不便で、豪雪地帯でもあったことから、独特の生活習慣が残されてきた。 江戸時代には、塩沢出身の文人鈴木牧之の著書『秋山記行』や『北越雪譜』、また昭和になってからは、地理学者の市川健夫によってこれらの自然や歴史、風俗習慣が紹介された。
現在は国道405号線が津南町大割野から切明まで通り、他にも林道などが数本、長野県側まで伸びている。
目次 |
[編集] 歴史
現在の長野県・新潟県の境は、近代以前の信濃国と越後国の境を引き継いだものである。 近世には、越後側は8集落で結東村という一村を形成していた。信濃側は、現在の栄村役場付近の、いわば麓の村ともいうべき箕作村の枝村とされていた。 秋山郷の名の由来と考えられている大秋山という集落が信濃側にあったが、1783年(天明3年)の飢饉によって一村8軒が全滅したと『北越雪譜』に記されている。
[編集] 集落
[編集] 新潟県
- 穴藤(けっとう)
- 逆巻(さかさまき)
- 清水川原(しみずがわら)
- 上結東(かみけっとう)
- 見倉(みくら)
- 前倉(まえくら)
- 中ノ平(なかのたいら)
- 大赤沢(おおあかさわ)
[編集] 長野県
- 小赤沢(こあかさわ):長野県分の中心的集落。
- 屋敷(やしき):
- 上野原(うえのはら):
- 和山(わやま):
- 切明(きりあけ):秋山郷の最南部であり、最奥の集落。
[編集] みどころ
- 蛇淵の滝:県境付近にある滝。
- 秋山郷民俗資料館:民家を改築し、生活用具を展示。
- 切明温泉:川原を掘って自分だけの露天風呂を楽しめる。
- とねんぼ:小赤沢にある資料館と観光情報センターを兼ねた施設。
- 冬季は雪に閉ざされるため、手工芸品などが盛ん。蕎麦ブームの際には手彫りのこね鉢が人気であった。
など