石
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石(いし)は、岩が水流などによって小さくなったもの、しかし砂よりも大きい。
また、医学において、内臓にできるもの(結石)を石という。胆石、膀胱結石など。
俗に、トランジスタや集積回路(IC)のことを「石」と呼ぶ。これは、トランジスタが実用化された当時、機械時計の性能を表すのに、歯車の軸受けに使われる宝石(ルビーなど)の数を示して5石時計のように呼んでいたこと、ラジオなどの性能を表すのに真空管の本数を示して5球ラジオのように呼んでいたことにならい、トランジスタラジオなどの性能を示すのにトランジスタの個数を示して5石ラジオのように呼んだのが由来とされている。トランジスタの原料であるシリコンが石英や長石と同じ珪素化合物であることも関連している。ICをそのまま「いし」と読んだものとの説もあるが、IC登場以前から「石」という俗称はあった。
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[編集] 物語・伝説における石
石は生物ではない。また、木などに比べ、硬いという性質から変化の少ないものと捉えられる。しかしながら、物語において石は、夜泣き石のように泣いたり、子を産んだり、成長したりと様々な面を持っている。君が代の中にも、「さざれいしのいわおとなりて」(さざれ石が大きな岩となって)と石が成長する様が描かれている。
また、メドゥーサ神話に見られるように、人が石になったという物語も数多く伝わっている。
[編集] 石と信仰
日本の神社には、通常の神とは別に石が祀られていることが多い。夜泣き石など特殊な伝説が伝わるものの他、陰陽石といわれる男女を表す石のこともある。また、イギリスのストーンヘンジやストーンサークルなど、多くの文化において境界を表すものとして石がおかれている。