瀧口修造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
瀧口修造(たきぐち しゅうぞう、1903年12月7日 - 1979年7月1日)は、日本を代表する美術評論家、詩人。
富山県出身。若い頃からシュルレアリスムに傾倒。西脇順三郎の教えを受ける。シュルレアリスムに限らず、ヨーロッパの前衛美術に関する文献を日本に多く紹介し、またアンドレ・ブルトンなどとも交流した。
1938年には、阿部芳文、永田一脩、今井滋、田中雅夫らとともに前衛写真協会結成。
1941年には、その前衛思想が危険であるとして、シュルレアリスム系の画家である福沢一郎とともに、治安維持法違反容疑で特高に逮捕・拘禁される(起訴猶予のまま釈放)。この逮捕により、戦前の日本のシュルレアリスムは終息に向かった。
戦後は、実験工房を主催するとともに、美術評論を数多く著し、戦前に引き続き、旺盛な活動を行った。マルセル・デュシャンにも傾倒した。
執筆活動のみにとらわれず、デカルコマニーの制作もおこなった。