海陽中等教育学校
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海陽中等教育学校 | |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人海陽学園 |
設立年月 | 2006年4月 |
共学・別学 | 男子校 |
学校の形態 | 全寮制の中等教育学校 |
所在地・連絡先 | |
所在地 | 〒443-8588 |
愛知県蒲郡市海陽町3丁目12番地1 | |
建学の精神 | 将来の日本を牽引する明るく希望に満ちた人材の育成 |
外部リンク |
海陽中等教育学校(かいようちゅうとうきょういくがっこう)は、愛知県蒲郡市海陽町にある全寮制の私立の男子中等教育学校である。
海陽中等教育学校は、トヨタ自動車やJR東海、中部電力などの中部地方の有力企業が中心となり約200億円かけて設立した学校であり、イギリスの名門パブリックスクールであるイートン校をモデルとし、2006年4月に開校した。モデルとしているイートン校からは、教師を招いている。 建学の精神は、「将来の日本を牽引する明るく希望に満ちた人材の育成」であり、これは海陽学園の教育目標にもなっている。全寮制の学校で、ハウス(寮)での生活を通じ、自由と規律、独立心と協調性が養われることが期待されている。しかし、期待の一方で、最新の電子機器を使った管理教育を行っており、これに対する批判もある。
海陽の授業は、平日は50分6時間、土曜日は50分4時間の行い、英語・国語・数学の主要3教科は、一般的な公立学校の2倍の授業することになっている。また、主要三教科は、4年(いわゆる高校1年)までに終了し、残りの2年間は海外の大学進学も視野に入れた学習を行うことになっている。
海陽中等教育学校の校長は東京大学名誉教授で、元開成中学校・高等学校の校長の伊豆山健夫。理事長はトヨタ自動車名誉会長の豊田章一郎。 1学年は、120名(1クラス30名×4クラス)の少人数教育が基本となっている。
目次 |
[編集] 交通
- 最寄駅 JR三河大塚駅(東海道本線)
- JR名古屋駅から約50分。
(快速利用・蒲郡駅にて普通列車に乗換え。)
- JR豊橋駅から約10分。
(豊橋駅には東海道新幹線・ひかり号が1日上下各8本停車。東京~豊橋間約1時間25分。)
- JR三河大塚駅よりサンライズバス乗車、「海陽学園」下車。
[編集] 海陽学園の一年間のおもな行事とハウスイベント
- 4月・入寮の集い、ウエルカムパーティー・入学式・始業式・オリエンテーション・健康診断
- 5月・中間試験・ゴールデンウィーク休み
- 6月・保護者懇談会・サイエンスプログラム
- 7月・期末試験・終業式・夏休み開始
- 8月・夏休み
- 9月・始業式・海陽祭(文化祭)
- 10月・中間試験
- 11月・保護者懇談会
- 12月・期末試験・終業式・冬休み
- 1月・始業式
- 2月
- 3月・学年末試験・終業式・春休み
この他にハウス(寮)イベントが月に一回程度行われていて、田植え体験やヨット体験。旧東海道の歴史や文化を学びながら歩く「東海道ウォーク」や、ハウス・フロア対抗のスポーツ大会、そして博物館めぐりや美術鑑賞など、毎月様々な内容のハウスイベントを開催している。(ハウスイベントの内容は年度により異なる。)
[編集] 海陽学園での1日の生活
- 06:30 起床
- 07:15 朝食(ハウス単位で)
- 08:10 授業
平日は50分6時間、土曜日は50分4時間授業で、英語・国語・数学の主要3教科は、一般的な公立学校の2倍、授業することになっている。 国語・数学・英語の主要三教科は、4年(いわゆる高校1年)までに終了し、残りの2年間は海外の大学進学も視野に入れた学習を行う予定。
- 12:00 昼食(ダイニングホールで)
昼食後は、自由時間
- 13:00 授業
- 14:50 準備
- 15:30 課外活動
月曜日~金曜日の放課後には、全員が課外活動に参加し、各学期ごとに違う活動に参加することとなっている。 硬式テニス・軟式野球・フラッグフットボール・サッカー・水泳・柔道・剣道・卓球や、科学(数学、天文等)・書道・チェス・楽器演奏等。 ※当面は(2006年12月現在)特定の活動に固定せず、学期ごとに様々な課外活動を体験する。 ※将来的には生徒数に応じて、更に多くの科目を準備し、本格的な活動を行うことになっている。
- 18:00 夕食(各自)
自由時間(各ハウスの一階のテレビなどを利用できる)
- 20:00 夜間学習
それぞれ専用の個室で勉強する。
- 22:00 自由時間(就寝準備)
- 22:30 就寝
[編集] 施設
①教室陳
- 普通教室・・・一般的な学校の1.3倍の広さとなっている。
- 理科(化学・物理)室・・・理科の実験などのための教室で、プロジェクターなども完備されている。
- 音楽室・・・2台のグランドピアノとステージを設けられていて、机には鍵盤が描かれている。
- スタディホール・・・教室前に設けられた多目的学習スペース。休み時間や放課後のグループ学習にも活用されている。
- 書道室・・・書道の授業の専用教室
②中央陳
- PC教室・・・技術の授業を行う教室で、クラスを約15人ずつに分けて受講する英語のCALLの授業もここで行われる。
- 視聴覚室・・・映画館や劇場なみの映像・音響設備を備え、150名を収容できる。近い将来、世界中の学校や企業とネットワークをつなぎ交流授業はここで行う予定。
- 図書館・・・学習の参考となる資料や文学作品のほか、雑誌なども所蔵。映像ソフトの視聴コーナーもある。
- 天体望遠鏡・・・中央棟の最上階に口径40cmの本格的な天体望遠鏡を設置されていて、理科の授業や課外活動などにも利用されている。
- プール・・・中央棟の屋上に25m×6コースのプールを設置されていて、水泳の授業はここで行う。
③食堂陳
- ダイニングホール・・・全生徒が同時に食事をとれるようになっている。
- スクールショップ・・・生活必需品や飲み物や食べ物などの飲食類を販売している。
④体育施設
- 体育館・・・比較的広いアリーナ。トレーニング室、更衣室、シャワー室のほかにも、2階には部活動の部室が設置されている。
- 武道館・・・柔道や剣道の授業や課外活動に利用されている。
⑤屋外施設
- 400mトラック陸上競技場や野球場が備えられていて、夜間でもトレーニングができるよう、照明設備も完備されている。また、体育館の横には四面のテニスコートが設置されている。
⑥ハウス(寮)
- 2006年12月現在、海陽には4階建てのハウスが6つあり、(現在6つのハウスを建設中)60人ほどが住むことになっている。ハウス生徒全員には、7.5m2の広さの個室が与えられていて、机、ベッド、収納スペースなどを完備されている。また、洗面所・シャワー室が各フロアに設置されていて、入浴できる大浴場も3つのハウスにひとつ完備されている。一階のパブリックラウンジには、テレビが設置されていて、自由時間などに試聴することができる。洗濯室やクリーニング集配所も一階にある。また、ハウスマスターの住居も一階にあり、住居の近くには相談室がある。
[編集] ハウスマスター・フロアマスターについて
- 全寮制の学校である海陽には、ハウスごとに教員免許を持つ「ハウスマスター」と呼ばれる教師が各ハウスの一階の専用の住居に住むことになっており、勉強面や生活面などを、サポートする。「フロアマスター」は、トヨタ・JR東海・中部電力などの企業から派遣され、各ハウスの各フロアごとに一人ずつ住み、生徒達と交流を深めたり相談に乗ったりする。
- なお、生徒はフロアマスターに日誌を毎日提出し、その日の出来事や、相談に乗って欲しいことなどを書き、フロアマスターは返事を書く。
- また、ハウスマスターとフロアマスターは、毎日、朝と晩にミーティングを行い、生徒の生活等に問題があれば、対策を検討し、対応する。