池谷信三郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
池谷信三郎(いけたにしんさぶろう、1900年10月15日-1933年12月21日)は、日本の小説家、劇作家。東京帝國大學法学部、ベルリン大学法科中退。東京生まれ。
暁星小学校、東京府立第一中学校(現在の東京都立日比谷高等学校)、旧制第一高等学校卒業。一高在学時より校友会雑誌に短歌などを発表し創作活動をはじめる。1922年に東京帝大へ入学するが、その年の終わりには休学してベルリン大学へ行き、先にベルリンへ来ていた一高時代の先輩である村山知義の影響を受けヨーロッパの芸術運動に触れる。1923年の関東大震災により実家を失い帰国。1925年ベルリン滞在の経験を元に執筆した『望郷』が「時事新報」の懸賞小説に当選。同年村山知義らと劇団「心座」を立ち上げ、築地小劇場で「三月三十二日」を上演する。「心座」の解散後は1930年に舟橋聖一らと「蝙蝠座」を結成し戯曲を書いた。結核のため33歳で早世。没後1934年に改造社から全一冊の全集が刊行され、1936年には菊池寛の文芸春秋社により池谷信三郎賞が設立された。
目次 |
[編集] 主な作品
[編集] 小説
- 望郷(1925年)
- 橋(1927年)
- 有閑夫人(1928年)
- 柳はみどり(1932年)
[編集] 戯曲
- 三月三十二日
- おらんだ人形(1926年)
[編集] 参考文献
- 『モダン都市文学Ⅰ モダン東京案内』海野弘編、平凡社、1989年
- 稲垣眞美『旧制一高の文学―上田敏・谷崎潤一郎・川端康成・池谷信三郎・堀辰雄・中島敦・立原道造らの系譜』 国書刊行会、2006年。