江口夜詩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
江口夜詩(えぐち よし、本名:江口源吾、1903年7月1日 - 1978年12月8日)は、昭和期の作曲家。長男は同じく作曲家の江口浩司。
岐阜県上石津町(現・大垣市)出身。16歳の時、海軍軍楽隊に応募し、第一期軍楽補習生として横須賀海兵団に入団。海軍軍楽隊専属の作曲家としての将来を嘱望され、海軍省委託生として、東京音楽学校(現在の東京芸術大学)に6年間通学してチェロ等の音楽を学び、1925年(大正14年)、処女作『千代田城を仰ぎて』を完成させる。また、1928年(昭和3年)には昭和天皇即位大典演奏会で吹奏楽大序曲『挙国の歓喜』を発表した。
1931年(昭和6年)に海軍を退役し、翌年、亡妻をしのんで作曲した『忘られぬ花』が大ヒット。これを期にそれまでクラシック作曲家を目指していた江口は流行歌の作曲家の道を歩むことになり、その後『十九の春』、『秋の銀座』、『月月火水木金金』、『長崎のザボン売り』、『憧れのハワイ航路』、『赤いランプの終列車』、『瓢箪ブギ』など数々のヒット曲を生み出した。生涯にわたる作曲数は4000曲を超え、古賀政男とは終生ライバル関係にあった。
1963年(昭和38年)、パーキンソン病に冒され、長い間の闘病生活を余儀なくされたが、1978年(昭和53年)12月8日死去。享年75。
[編集] 主な作品
- 忘れられぬ花(1932年)
- 十九の春(1933年)
- 秋の銀座(1933年)
- 希望の首途(1934年)
- 急げ幌馬車(1934年)
- 夕日は落ちて(1935年)
- 憧れのハワイ航路(1948年)
- 長崎のザボン売り(1948年)
- 赤いランプの終列車(1952年)