永井路子
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永井路子(ながい みちこ、1925年3月31日 - )は、日本の歴史小説家。本名黒板擴子(くろいた ひろこ)。東京市本郷区に生まれる。実父は来島清徳、実母は声楽家の永井智子。血縁的には大叔父に当たる永井八郎治の長女として入籍。その茨城県古河町(現古河市)で育つ。茨城県立古河高等女学校(現古河第二高等学校)、東京女子大学国語専攻部卒。
小学館に勤務し、「近代説話」の同人となる。1964年、『炎環』で直木賞。1984年には、中世を題材にした作品で歴史小説に新風をもたらしたとして、菊池寛賞を受賞。
戦前から戦後の移り変わりを体験し、歪められた歴史を多くの資料と説得力のある文章で覆し、評価を得る。これまで考えられてきた歴史人物像、歴史事件等を見直し、男性の影に隠れ見落とされがちな女性にも焦点を当てた作品が多い。また、執筆の際、自ら歴史人物の系図を作成し、本に掲載しているものもあり、読みやすいと言えるだろう。評論では砕けた文章を用い、親しみやすいものにしている。
夫は、歴史学者の黒板勝美の甥で、同じく歴史学者の、黒板伸夫。
作品はNHK大河ドラマ「草燃える」「毛利元就」に原作として使用された。
[編集] 受賞歴
- 1964年 『炎環』で第52回直木賞
- 1982年 『氷輪』で第21回女流文学賞
- 1984年 第32回菊池寛賞、第33回神奈川文化賞
- 1988年 『雲と風と』ほかで第22回吉川英治文学賞
- 1997年 NHK放送文化賞、茨城県特別功績章
- 鎌倉市・古河市の名誉市民
[編集] 作品リスト
- 歴史をさわがせた女たち(日本篇・外国篇・庶民篇)
- 歴史をさわがせた夫婦たち
- 新・歴史をさわがせた女たち
- 異議あり日本史
- 美女たちの日本史
- 歴史のヒロインたち
- 戦国おんな絵巻-歴史よもやま話 (葵を咲かせた女たち』改題)
- 愛に生きる-古典の中の女たち
- 女帝の歴史を裏返す
- 旅する女人
- にっぽん亭主五十人史
- わが千年の男たち
- よみがえる万葉人
- 今日に生きる万葉
- 万葉恋歌-日本人にとって「愛する」とは
- はじめは駄馬のごとく-ナンバー2の人間学
- 相模のもののふたち-中世史を歩く
- 歴史の主役たち-変革期の人間像
- 日本史にみる女の愛と生き方
- 悪霊列伝
- 「時代」を旅する
- 「平家物語」を旅しよう
- 永井路子の私のかまくら道-鎌倉の歴史と陰
- 永井路子の日本史探訪
- 「太平記」-古典を読む
- 恋のうき世-新今昔物語
- きらめく中世-歴史家と語る
- 裸足の皇女
- 美貌の女帝
- 雲と風と-伝教大師最澄の生涯
- 氷輪
- 王朝序曲-誰か言う千家花ならぬはなしと
- この世をば
- 噂の皇子
- 望みしは何ぞ-王朝・優雅なる野望
- 平家物語の女性たち
- 波のかたみ
- 炎環
- 絵巻
- 源頼朝の世界 (大河ドラマ「草燃える」の原作)
- 北条政子 (大河ドラマ「草燃える」の原作)
- 時宗の決断-国難・蒙古襲来にどう対処したか
- 闇の通い路
- 銀の館
- 流星-お市の方
- 朱なる十字架
- 乱紋
- つわものの賦
- 王者の妻-秀吉の妻おねね
- 一豊の妻
- おまつと利家-加賀百万石を創った人びと
- 長崎犯科帳
- 山霧-毛利元就の妻 (大河ドラマ「毛利元就」の原作)
- 元就、そして女たち
- 姫の戦国
- 葛の葉抄-あや子、江戸を生きる
- うたかたの