気管支炎
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気管支炎(きかんしえん、英:Bronchitis)とは、呼吸器疾患の一つで気管支の炎症を指す。急性と慢性に区分される。また、別の区分では慢性気管支炎は閉塞性肺疾患にも分類される(気道の狭窄症状、肺の過膨張、喘鳴、呼気延長、1秒率の低下、残器量の増加等)。
目次 |
[編集] 急性気管支炎
気管支の急性の炎症全般を指す。
[編集] 原因
[編集] 症状
先駆症状として風邪症状があらわれ、次第に咳や痰等の急性上気道カタル症状を呈する。発熱(軽度)、全身倦怠感、頭が重い等の症状を併発することも多い。また、激しい咳が出る場合は腹部の筋肉痛を訴えることもある。
[編集] 検査
- 白血球増加
- CRP試験陽性
ただし、胸部X線に異常所見は見られない。
[編集] 治療
- 去痰剤による痰の除去
- 鎮咳剤による咳の沈静化
- 細菌感染の場合は抗生物質を使用
[編集] 慢性気管支炎
痰・咳が2年以上連続し、毎年3ヶ月以上継続するものを指すが、肺結核、肺化膿症、気管支喘息、気管支拡張症等の肺・心疾患を伴うものは除外する。また、男性に多く、冬期に増悪する傾向がある。進行そのものは緩慢で適切な治療を行えば問題は無いが、放置すると肺性心へ進行する事も多いので注意が必要である。
[編集] 原因
[編集] 症状
- 慢性の痰(粘液性)
- 呼吸困難(呼気性)や運動時の息切れ
- チアノーゼ症状(口唇・爪等)
- 太鼓ばち指
- 頚動脈怒張
[編集] 検査
- 胸部X線検査…肺紋理の増強、軌道線状影の出現。
- 気管支造影…気管内腔不整(円柱・数珠状拡張)。
- 喀痰検査による原因菌の発見。
- 呼吸機能検査にて、閉塞性肺疾患所見を見る。
- 胸部聴診にてラ音確認。
- 心電図にて右脚ブロックが確認できる。
[編集] 治療
- 原因の除去として、転地・転職(大気汚染、職場汚染)や禁煙(喫煙)を行う。
- ネブライザー吸入療法や体位ドレナージによる気道の浄化を行う。ネブライザーの吸入薬剤としては喀痰溶解剤、気管支拡張剤、抗生物質、副腎皮質ステロイド剤等を用いる。
- 起因菌に有効な薬剤(抗生物質等)の投与。
全般的な呼吸不全の対策として、酸素吸入やレスピレーター呼吸、強心利尿剤等の投与を必要とする。