正座
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正座(せいざ、元の用字は正坐)とは、日本の伝統的な、正しい姿勢での座り方である。
江戸時代以前には「正座」という言葉はなく、「かしこまる」や「つくばう」などと呼ばれていた。
正座は、江戸時代とそれ以前では大きく異なる。江戸時代以前の正座は日本画にも多く見ることが出来、現代では男座(おとこすわり)等の別名で呼ばれている事がある。江戸時代以降の正座で痺れを切らしたときに自然と座る事が多い。
[編集] 作法
正座をするためには、まず始めに床にひざまずき、臀部をかかとの上に載せ、残りの足を折りたたんで、同じく臀部の下にかかとがくるようにする。手は控え目にひざの上かまたは腿の上におき、背中をまっすぐ伸ばして座る。伝統的に、男性はわずかにひざを開け、女性はひざを閉じて座る。いくつかの武道(剣道と居合道)においては、ひざの間の距離は2つ分の拳の幅とされている。 また、正座する際、足の親指はしびれを防ぐために時々重ねる場合がある。 昔は足の親指を重ねる場合、男性が左の親指が上、女性は右という決まりがあったものの、現在に於いては特にそういった決まりは無い。 ただし、居合道などの武道によっては、正座の状態から膝を立てる際に遅延が生じるといった理由で、親指は重ねないように指導をしている。
正座をするときの入り方とくずし方は、着ている着物によって流儀が異なり、それらは作法として体系化されている。
正座で座る場所は、畳の上以外にも、カーペットの上、あるいは木の床の上など場所は問われない。それらの硬い床の上で正座するときは、座布団が敷かれる場合が多い。
あぐらをかいて座ることは正しい座り方ではなく、くだけた座り方とされ、公式の場では不適当であるとされている。しかしお年寄りなど正座が難しい場合は許容される場合が多い。
正座をすることは、いくつかの伝統的な日本の芸術(茶道、日本舞踊、武道など)の必須の作法である。洋式家具の増加している現代では必ずしも必要ではないにもかかわらず、正座は日本人の伝統的な座り方として受け継がれている。