東京マルイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東京マルイとは、東京都足立区にある主にトイガン・ラジコンを製造・販売を行う企業。正式名称は株式会社東京マルイ。
目次 |
[編集] 代表的な商品
[編集] エアソフトガン
マルイのエアソフトガンは、命中精度と耐久性、そしてコストパフォーマンスに優れ、競技における実用性を追求した設計に定評がある。その反面、商品によっては外観や内部構造はリアルとは言い難く、単に安っぽいと評価するトイガン愛好家も居るのも事実であるが、特に電動メカの信頼性・耐久性に優れ追随メーカーを遥かに凌駕している。対象年齢10歳以上のエアソフトガンにも力を入れている。
代表的なものとして、以下のようなものがある。
- エアーハンドガンシリーズ
- 低価格の範囲内で性能と外観を追求するコッキングハンドガン。初期のシリーズの定価より、ファンからは「1900円シリーズ」と呼ばれている。第1号となった「ルガーP08」の命中精度は当時抜きん出て高かったと言われ、伝説となっている。外観にリアリティと価格とのせめぎ合いを見ることができる。
- 電動ガンシリーズ
- モーター駆動により、フル、セミオート射撃を可能にしたコッキングガン。それまでサバイバルゲームの主力であったフルオートガスガンを駆逐した、エアソフトガンの革命児である。対象年齢10歳以上のモデルとして「ミニ電動ガン」「電動ブローバック」「電動ガンBOYs」といったシリーズを展開している。量産されるものとしては初めて電動ガンを開発、公に販売した。
その他にも、ブローバックガスガンやエアボルトアクションライフル「VSR-10」シリーズも発売している。ブローバックガスガンの機構は、タニオ・コバのBB弾発射後の負圧を利用する「コバアクセル方式」を採用している。
前述したように、マルイのエアソフトガンは、競技における実用性を追及した設計となっている。実銃どおりに作ると命中精度や耐久性に問題が出る部分は、思い切ったアレンジを施す。そのため、リアリティを重視するファンからは嫌われる傾向がある。また、マルイは発売予定日を守らない「遅刻常習犯」としても有名である。しかし、マルイのエアソフトガンの持つ、他社をはるかに凌駕する耐久性から、「発売日が遅れるのは、耐久テストに時間をかけているからなのではないか」と、好意的に受け取られているようである。
「道具」に徹した設計がサバイバルゲーム等で受け入れられていること、そして優れたコストパフォーマンスは、マルイのエアソフトガン市場におけるシェアを巨大なものとした。この巨大なシェアは、「トイガン界の死の商人」もしくは「武器商人」、「日本最大の武器メーカー」等という物騒な異名を生み出した。
また、防衛庁に対して89式小銃型のエアガンを閉所戦闘訓練用教材として納入している。
[編集] プラモデル
マルイは1980年代まではプラモデルにも力を入れていたようで、2005年現在でも、時折「造るモデルガン」という言わば、プラモデル・ガンを再販している。また、ガンプラブームのころ、「モビルフォース ガンガル」というパチ物(繰り返された箱換え商品の一種)を発売していた。 カーモデルの世界でも評価は高く、特にKP47型スターレットのTS仕様やKPG10型スカイラインGT-Rなどは名作とされている。 その他にも他社にはない個性的な改造車やSDにデフォルメされた車のプラモデルなどを販売していた。このようなプラモデルは現在でも高い需要があり、インターネットオークションなどで高値で取引されている。1990年代初頭に数点のカーモデルが再販されて以降、絶版となっており再販を求める声は後を絶たない。
[編集] ラジコン
1/24スケールのラジコン戦車も販売しており、「RC BATTLE TANK」シリーズ第一弾の陸上自衛隊「90式戦車」以降、独陸軍「レオパルド2A5」、米陸軍「M1A1エイブラムス」、第二次大戦中の独軍戦車「TIGER1」等もラインナップされている。超信地旋回、砲塔旋回はもとより、砲身の上下駆動も可能。加えて同社製品「ミニ電動ガン」に匹敵する電動ガンを砲塔に内蔵し、操縦だけでなく射撃も出来る。「90式戦車」以降、コントローラのデザインが変更され速度調整が可能となっている。RC怪獣シリーズではゴジラ、モスラなどリアルに可動する大人向けホビー玩具も発売して話題になった。
[編集] 代用モデルガン
東京マルイの代表的な製品である電動ガンシリーズだが、初期のころは実銃に似せるよりも電動ガンとしての機能性を優先する造りとなっていた。一般には『モナカ』とあだ名された初期の電動ガンの構造はお世辞にもリアルとは言えなかった。
しかし、次第に東京マルイは電動ガンに対しリアルな外観・構造を重視した設計をするようになる。リアル化に際し、特に重視したのは金属製パーツの多用で、発射機能とは直接関係ない部分にも金属製パーツが実銃同様に作動するようなギミックを付加し、よりリアルさを追求していった。 その為、以前はあまりマルイの電動ガンを評価していなかった『リアル派』からも、ある程度評価されるようになってきた。
上記の事情や、以前に比べ金属製モデルガンを製造する会社が減り、市販されるモデルガンの製品数自体が大幅に減少した事、また東京マルイの電動ガンの値段が一般的なモデルガンよりも多少安価である事から、電動ガンを標的射撃やサバイバルゲーム等でBB弾を発射するためでなく、モデルガンの代用として収集する者も増え、新たなニーズを獲得している。
[編集] 年表
- 1965年 創立
- 1985年 1900円シリーズ第1号として「ルガーP08」を発売
- 1991年 電動ガン化第1号として「FA-MAS」を発売
- 2003年 電動ガンBOYs「コルトM4A1カービン」を発売
- 2004年12月9日 新型電動ガン「M4 S-System」を発売
- 2004年12月15日 電動ハンドガン「GLOCK18C」を発売
- 2005年8月9日 新型電動ガン「M14」を発売
- 2005年9月9日 RCバトルタンク「TIGER I」を発売
- 2005年12月8日 電動ガン「コルトM4A1カービン」をリニューアル
- 2006年2月8日 電動コンパクトマシンガン「MP7A1」を発売
- 2006年7月13日 新型電動ガン「89式5.56mm小銃」を発売
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
模型 | |
---|---|
プラモデル | スケールモデル | ソリッドモデル | ガレージキット | 帆船模型 | 鉄道模型 | スロットカー | ドールハウス フィギュア | ミリタリーミニチュアシリーズ | ウォーターラインシリーズ | ガンプラ | 模型用語一覧 |