普賢延命菩薩
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普賢延命菩薩(ふげんえんめいぼさつ)は、仏教における信仰対象である菩薩の一つ。サンスクリットのVajramoghasamayasattva(「大安楽不空真実菩薩」の意)に当たる。
普賢延命菩薩は、普賢菩薩(釈迦如来の脇侍であり、独尊としても祀られる)から派生した密教系の菩薩像であり、除災、長寿などを祈念する修法「普賢延命法」の本尊として造像される。真言系の20臂像と天台系の2臂像がある。菩薩の乗る蓮華座は、真言系20臂像では4頭の白象によって支えられ、天台系2臂像では3つの頭を持つ1頭の象が支えている。
普賢延命菩薩の作例は、絵画では京都・松尾寺の2臂像(国宝)、広島・持光寺の20臂像(国宝)のような名品がある。彫像としては奈良・法隆寺大宝蔵殿(もと金堂安置)の20臂像などがあるが、違例はさほど多くない。奈良県五條市の常覚寺は普賢延命菩薩を本尊とする稀有な寺院である。