川合伸旺
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川合 伸旺(かわい のぶお、1932年4月18日 - 2006年6月24日)は、昭和中期から平成期(1950年代後半~)の俳優、声優である。本名は河合伸男(読みは同じ)。愛知県豊橋市出身。愛知県立時習館高等学校卒業。
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[編集] 来歴・人物
新劇青俳、劇団NLT、三島由紀夫の浪曼劇場を経て、フリー。時代劇の名悪役として知られ、数多くの時代劇に出演。特に「悪代官を演じれば右に出る時代劇役者は居ない」と演技を高く評価され、TV時代劇における悪代官のイメージを確立させた役者の一人とされている。彼の演じる憎憎しいが何となく愛嬌のある悪代官姿をTVで観るのを楽しみにしているコアな時代劇ファンも多く、その人気の高さから、悪代官姿をリアルに再現したフィギュア人形が発売された。悪代官の決まり文句である“お主も悪よのう”の台詞が書かれており、即完売したという。
時代劇で見せる演技とは異なり、プライベートでは大変気さくな穏やかな人であった。街頭で通り掛りの子供達から「悪代官だ!」と声を掛けられても決して嫌な顔をせず、笑顔で手を振って答えていた(本人曰く、「子供達が私の名前を知らなくても、顔を見ただけで時代劇の悪代官の人だ!と言われるのは、役者としてとても嬉しい事です」と語っている)。ポール・ニューマンの吹き替えなど声優としても活躍していた。
また、晩年は画家としての評価も高く、個展を開催するほどであった。このほか、本人が東京都内を車で走行中、建設中の橋が落下する事故が起こり、奇跡的に無傷で済んだ経験も持つ。もう少し前進していれば即死の恐れもあったが、「ベンツだったから良かった」と語っている。
歌舞伎役者市川猿之助 (3代目)の妹で女優の市川靖子と結婚したが1年足らずで離婚。その後独身であったが50代で再婚。56歳で第1子となる長男が誕生、3年後に第2子となる長女が誕生した。
2003年、腹部大動脈瘤の手術中、脳梗塞を起こし、療養中のため芸能活動を休止していたが、2006年6月24日19時56分、脳梗塞のため東京都中央区の病院で死去した。74歳だった。同月30日、東京都渋谷区の斎場で葬儀が営まれた。
[編集] テレビ出演
- 水戸黄門(悪代官、悪家老、悪徳商人、刺客)歴代3位の49回出演
- 暴れん坊将軍
- 長七郎江戸日記
- 翔んでる!平賀源内
- 闇を斬る!大江戸犯科帳(第5話「悲しい嘘」 稲垣民部役)
- 白い巨塔(1978年、フジテレビ・田宮企画)毎朝新聞記者役
- ドラマ30・蔵の宿(2000年10月~11月、中部日本放送)杜氏役
[編集] 吹き替え
- 左ききの拳銃(テレビ朝日)
- 栄光への脱出(テレビ朝日)
- 逆転 (テレビ朝日)
- ハスラー (テレビ朝日)
- 動く標的 (テレビ朝日)
- 引き裂かれたカーテン
- 暴力脱獄(テレビ朝日)
- レーサー(テレビ朝日)
- マッキントッシュの男
- スティング (日本テレビ)
- タワーリング・インフェルノ (フジテレビ)
- 新・動く標的 (テレビ朝日版は森川公也)
- 世界崩壊の序曲 (テレビ朝日)
- ハスラー2 (フジテレビ)