山県大弐
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
山県 大弐（やまがた だいに、享保10年（1725年） - 明和4年8月22日（1767年9月14日））は、江戸時代中期の儒学者、思想家。野沢氏の出自。名は昌貞。字は子恒。通称を軍事のち大弐と称した。医号は洞斎。
[編集] 略歴
甲斐国篠原村（甲斐市竜王）に生まれる。父が与力の村瀬家を継ぎ、甲府百国町に移住。加々美光章、五味釜川らに学び、寛保2年（1742年）には京都へ遊学。医術のほかに儒学も修め、甲斐国山梨郡下河辺山王神社の宮司となり、尊皇攘夷の思想を説いた。延宝2年(1750年）に村瀬家を継ぐが弟の起こした殺人事件に際して改易され、浪人となる。山県昌貞と改め1756年（宝暦6年）ごろ江戸へ出て、幕府若年寄の大岡忠光に仕える。
忠光の死後は大岡家を辞し、江戸八丁堀長沢町に家塾を開き、古文辞学の立場から儒学や兵学を講じた。上野国小幡藩家老吉田玄蕃など多くの小幡藩士を弟子としていたことから小幡藩の内紛に巻き込まれ、1766年（明和3年）門弟に謀反の疑いがあると幕府に密告され、逮捕されて翌1767年（明和4年）門弟の藤井右門とともに処刑された（明和事件）。
著作に『柳子新論』など。1921年（大正10年）、生地に建立された山県神社に祭られており、境内の民俗資料館には自筆書状などの遺品が収蔵されている。
 |
この「山県大弐」は、日本の歴史に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています。 |
