大歩危
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大歩危(おおぼけ)は、吉野川中流域に位置する渓谷(先行谷)。
吉野川西岸の徳島県三好市山城町西宇地区の歩危茶屋付近から高知県長岡郡大豊町大久保地区の一部までと、その対岸となる徳島県三好市西祖谷山村の一部を指す総称でもある。峡谷そのものを指す場合は大歩危峡(おおぼけきょう)と呼ばれることが多い。夏季には多くのラフティング・カヤック愛好者を集めるほか、百年以上の歴史がある大歩危峡遊覧船で知られている。数km下流の小歩危(こぼけ)と共に、大歩危・小歩危(おおぼけ・こぼけ)として一括りにされることが多い。 剣山国定公園に含まれている。
なお、那賀川上流域の徳島県那賀郡那賀町にも歩危峡(ほききょう)という峡谷があるが、大歩危とは関係ない。
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[編集] 地名の由来
一般には漢字説(「大股で歩くと危険」)が有名であるが、昔から現在の漢字で表記していたわけではなく間違いである。 「ほき、ほけ」は断崖を意味する古語である。「おおぼけ」という音に対して、文化12年(1815年)編纂の阿波史では「大嶂」の字を充てており、明治6年(1873年)の地租改正の際に当時の三名村は「大歩怪」の字を充てている。地租改正の際に「こぼけ」には「小歩危」の字を充てており、後に「小歩危」に合わせて「大歩危」と表記するようになった。
[編集] 大歩危峡の特徴
この地域の地質は三波川帯に属し、変成岩類で構成されている。大歩危は砂質片岩が露出しており、礫質(れきしつ)片岩が含まれているものもある。大歩危の含礫片岩は徳島県天然記念物に指定されている。
[編集] アクセス
- 自動車
[編集] 周辺施設・景勝地
- 小歩危 (小歩危周辺の施設は本稿では省略する)
[編集] 関連
[編集] 国道32号大歩危トンネル建設計画
大歩危・小歩危付近は地滑り地帯であると同時に四国屈指の多雨地帯で、荒天時には落石や土砂崩れがしばしば発生する。このため、落石や土砂崩れだけでなく、雨量が基準値を超えても国道32号は通行止めになる。頻発する通行止めは地元住民にとって不便なものであるし、そもそも落石や土砂崩れは非常に危険なものである。そこで、国道32号のサンクス大歩危店付近からホテル大歩危峡の真ん中付近までの区間を安全に通行するために大歩危トンネルが計画されている。大歩危トンネルは地元住民等からは歓迎されている一方で、一部の地元観光業者からは「大歩危が裏街道になり、観光集客に悪影響が出る」との声も上がっている。