坂田利夫
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坂田 利夫(さかた としお、本名:地神 利夫(じがみ としお)、1941年10月7日 - )とは、大阪府大阪市港区出身の日本のお笑い芸人である。独身。吉本興業所属。血液型はB型。此花商業高等学校(現・此花学院高等学校)卒、自称および通称、アホの坂田。なお、『なにわ人情コメディ 横丁へよ~こちょ!』などにゲスト出演する際は、舞台初登場時に、恒例のお約束として、キダ・タロー作曲の『アホの坂田のテーマ』が流れる。
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[編集] 来歴
- 1941年10月 - 大阪府大阪市港区に生まれる。
- 1967年 - 前田邦弘(前田五郎)と漫才コンビ、コメディNo.1を結成。
- 1970年 - 第5回 上方漫才大賞(ラジオ大阪) 新人賞受賞
- 1971年 - 昭和45年度 第1回 NHK上方漫才コンテスト 最優秀話術賞受賞
- この2度の栄冠が、坂田(地神)にお笑いの道への専心を決意させる事になる。
- 同年8月、『アホの坂田のテーマ』のレコード発売。
[編集] 人物
- 自らをアホ(阿呆)と称して、他人に馬鹿にされても意に介せず、アホに徹するその姿は芸人の鑑である。
- しかしその素顔はデリケートそのもの。見知らぬ人に「アホ」といわれるとムキになって怒ることもあるらしい。舞台でも観客に「アホ」などとボロカスに言われて喧嘩したこともあるとか。「バカ」といわれると相当不機嫌になる。
- 60代を過ぎても未婚なのは結婚出来ないのではなく、結婚“しない”からと本人曰く。理由については、子供が出来た時に「アホの子」と指を差されるのが負担になるのではないかということである。
- 実は、高校卒業までは常に成績トップクラスの秀才だった。そのため、母親は息子がアホと言われる事にひどく抵抗があったらしく、レストランで二人で食事をしていた時、そこに来ていた学生に利夫がアホと言われた際には、泣きながら止めようとしたらしい。その後、坂田利夫は自分の芸風に悩むことになる。余談であるが、関西地区を中心に一部で『灘高・京大理学部卒』というソース不明の情報が流れているが、これはガセネタである。
- 「アホの坂田」が大ヒットした際、「サカタ姓の小中学生がからかわれたり、イジメに遭っている」との指摘を受け、放送局は一時、この曲の演奏を自粛する事態になる。この時、坂田自身も謂れのないバッシングを受ける羽目にあう。
- アホが嫌になってアホをやめようとしたとき、藤山寛美に「アホは心の優しい者しかできんのやで」と諭されたこともある。
- 結婚・寛美関連ではもう一つ、今田耕司に寛美の娘である藤山直美との結婚を勧められたこともある(アホとアホの娘を結婚させて「最強のアホ」を産ませる魂胆だったらしい。本気度は不明)。
- 純粋で、人を疑わないので、お笑いウルトラクイズのドッキリ企画「人間性クイズ」のターゲットになったことがある。また、昔はいつも中田カウスのいたずらの標的にされていた。TV局の人間のふりをしたカウスにレポーターの仕事が入っていると騙され、元日の朝の漁港に白のモーニングに蝶ネクタイといういでたちで歩き回ったことがある。
- 愛するペットはイグアナ。
- 歩くことが大の苦手である。
- ウナギが大好物である。
- 西川きよし・ヘレン夫妻とは、親友で有名。芸人としてまだ食べられなかった頃、坂田ときよしは、吉本新喜劇でマドンナとして活躍していたヘレンに食べさせて貰っていた。また、彼等が結婚した後も、しばらく西川家に居候していたことがある(ヘレン曰く「3人で川の字になって寝てた」)。また、夫妻の長男忠志誕生の際、仕事で駆け付けられなかったきよしに代わり父親役として立ち会う。ちなみに夫妻とも坂田より年下であるが、芸歴は二人の方が長いので西川夫妻は坂田のことを「坂田君」と呼び、坂田は二人のことを「きよっさん」「ヘレンさん」と呼んでいる。
- 間寛平とも大の親友で、寛平の子供達は、坂田利夫の事をパパと呼んでいた。昔、いっしょに住んでいたこともある。
- 面倒見がよく、明石家さんまなどいまだに「兄さん」と呼んで慕う後輩芸人も多い。
- 1975年から1983年まで朝日放送テレビ他で放送されていた「あっちこっち丁稚」では、木村進、間寛平とともに、木金堂というカステラ店の丁稚役で出演していた(相方の前田五郎は、木金堂の主人役であった)。なお、デビュー当初から数年間は、相方の前田五郎とともに、吉本新喜劇でも活躍していた。
- 「人気者でいこう!」の芸能人格付けチェックでパーフェクトを出した。
- かつて富士通のパソコン・FMVシリーズのCMキャラクター、“タッチおじさん”の声を担当していた際、富士通からパソコン一式を贈られた。しかし使い方が全く分からないため、届いた日に配送業者がパソコンデスクにセッティングした状態のままで放置されていた。
- ハイヒールモモコのスッピンは、坂田利夫にそっくりである。朝日放送の「探偵!ナイトスクープ」で「モモコさんのスッピンが坂田さんに似ていると言いますが、逆に坂田さんが化粧したらモモコさんに似ていますか?」という依頼があり、実際に坂田に化粧をしてモモコと並べたことがある。
- 「2004年時点での坂田利夫の容姿は、衆議院議員・鈴木宗男(新党大地代表)の容姿と似ている」という人もいて、本人も悪ノリしてよく物真似をしていた。
- チュートリアルの徳井義実に真の男前No.3として紹介された。(No.2は島木譲二、No.1は徳井義実)
[編集] 代表的なギャグ
- ありがとさ~ん
- あ、よいとせのこらせのよいとせのこらせ
- あんたバカね、オホホ~
- ジョンジョロリ~ン、ジョンジョロリ~ン、ジョンジョロリンの、ぱっぱ
- まいっちゃったよたまんないね
- いえす、あいどぅー
- ミサイル発射!
- アホウドリの歌
- 「なにわ人情コメディ 横丁へよ~こちょ!」などに出演した際に、番組の終盤近くなどで披露する歌。
- アッホ!
- 恋のマイアホ
- 手足をくねらせながらの独特の横歩き
- ファーホーファアーホー(椅子などに座り、両手両足で交互に拍手をしながら)
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[編集] 著書
- 『国宝阿呆―人類初の世界遺産?』(学習研究社 2003年)ISBN 4054019951