四つの近代化
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四つの近代化(よっつのきんだいか、中:四个现代化、ピン音: sì ge xiàndàihuà)は、中国で策定された国家計画。20世紀末までに、国全体で、工業、農業、国防、科学技術の四つの分野で近代化を達成することを目標とした。
1964年に周恩来が全国人民代表大会(全人代)の政府報告で提起したのが最初である。周恩来は1954年にも農業・工業・国防・交通運輸の近代化を提起したことがある。国の重要課題として具体化していくのは文化大革命終結後の1977年以降である。
現在はこの目標は基本的に達成されたと認識されているが、先進国に比して農業の近代化が遅れていると言われるほか、近代化の進展に伴って新たに環境問題が激化するなど、従来予想されなかった問題も生起している。また1978年に魏京生が必要不可欠と主張した「五つ目の近代化」(政治の近代化=民主化)という重い課題が横たわっている。