十四年式拳銃
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 十四年式拳銃 |
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| 十四年式拳銃 | |
|---|---|
| 種類 | 軍用自動拳銃 |
| 製造国 | 日本 |
| 設計・製造 | 南部銃製造所 |
| 口径 | 8mm |
| 銃身長 | 120mm |
| ライフリング | |
| 使用弾薬 | 8mm南部弾 |
| 装弾数 | 8発 |
| 作動方式 | 反動利用銃身後退方式 （ショートリコイル） |
| 全長 | 230mm |
| 重量 | 890g |
| 発射速度 | |
| 銃口初速 | 325m/s |
| 有効射程 | 50m |
十四年式拳銃（じゅうよねんしきけんじゅう）は、旧日本軍の代表的な拳銃。世間一般には南部十四年式拳銃で知られる本銃であるが日本陸軍用制式銃には本来、設計者の名前は付属しないため正式名称は十四年式拳銃が正しい。
目次 |
[編集] 概要
口径8mmで、いわゆる南部弾を使用する自動式拳銃である。装弾数は8+1発。しかし、十四年式拳銃の試作型にはダブルカラムマガジンの16連発のモデルが存在していた。しかし軍部が16発も必要ないとしたのか、16発のマガジンは量産型に採用されていない。外観はルガーP08に影響を受けたとされるが機構は全く異なり、むしろモーゼルC96に似ている。近年ではイタリア軍で第一次世界大戦前に制式採用されていたグリセンティM1910に機構・外観ともに近いのではないかと言われている。
当時、アメリカ人が「南部十四年式拳銃」と間違えて呼んでいた為に国内でも、この間違った名称で呼んでいる人が少なくない。
[編集] 特徴
この銃は1924年に陸軍大佐であった南部麒次郎が開発した。これは、南部が外国を見に行った時、外国のすぐれたオートマチック技術に驚き、日本も負けていられないと作った拳銃である。
南部の手になる独創的な機構が与えられているが、用心鉄が小さく手袋をしていると引き金に指がかからない（シベリア出兵の際に軍用手袋、いわゆる“軍手”を数枚重ねて使用していたことから発生した問題、その後改良型が製造された）、弾倉の固定が弱く弾丸発射の衝撃で弾倉が脱落する、撃針に不良が多く不発が頻発するなどの欠点が発見された。しかし、安全面や操作性の面で幾多の改良が加えられ続け、日本国内だけでなく、終戦後も東南アジア諸国などで広く長く使われた。
[編集] 欠点
- コッキングに強い力を必要とする。
- 弾の威力が同時代の欧米の軍用拳銃に比べて弱い。
- 安全装置を解除するとき片手で操作できない。
- 撃鉄のスプリングが弱い。
- ホールドオープン（弾倉内の弾丸を撃ち尽くした後にスライドが後退位置で固定される機能）が弾倉内の部品（マガジン・フォロアーと呼ばれる弾丸を押し上げる部品）により行なわれるために、弾倉の交換に力がいると同時に交換時にスライドが戻ってしまい、ホールドオープンする意味が半減する。
なお、この銃以前には南部式自動拳銃が存在し、本銃はこれを下敷きとしているが、この大型拳銃の機構は複雑すぎて故障や生産、メンテナンス性の問題などから採用されなかったという経緯がある。
