劇画村塾
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劇画村塾(げきがそんじゅく)は、小池一夫が”劇画の衰退を食い止めるため”1977年に開講した、漫画家や漫画原作者・映画原作者の養成塾。正式名称は「小池一夫劇画村塾」。多くの漫画家やクリエイターを輩出し、1988年に一旦中断されるが、2006年に再開され、現在第9期が開講中である。
また、内部誌「劇画村塾」と外部誌「コミック劇画村塾」を発刊したが、これらは国立国会図書館には収蔵されていない。
「キャラが立ってないとだめ。キャラが立ってれば面白い漫画。」が一貫した教えであった。長谷川哲也在学の頃(第8期)、生徒のあまりの態度の悪さに小池が激怒し、廃校となった。
2000年、小池は教授として就任した大阪芸術大学で「小池ゼミ」を開講し、大学教育内でのクリエイターの育成を始める。(現在も継続中)。これに手応えを感じた小池は、2003年、東北新社映像テクノアカデミアの協力のもと、現代版劇画村塾として「小池一夫塾」を開塾、2005年に「小池一夫キャラクター塾」と改名した。しかし、この映像テクノアカデミアでの開講は2005年度(第3期)をもって終了することとなった。
そして2006年4月、満を持して「小池一夫劇画村塾」が復活。東京および大阪で「第9期」が開講されることとなった。
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[編集] システム
劇画村塾(昭和)は、劇画科と原作科とで構成されており、また両科を履修することもできた。
約1年の講義の後、卒業となるが、優秀者は「特別研修生」として選出され、2年目の「特別研修会」に出ることを許された。従って、劇画村塾の「1期」は約2年間であった(しかし、後半、このシステムは変更される)。
[編集] 会場
- 昭和
- 東京教室 ・・・ 目黒区 スタジオシップ本社
- 神戸教室 ・・・ ポートピア・神戸国際交流会館
- 平成:第9期 ~
- 東京教室 ・・・ 代官山 ヒルサイドテラス
- 大阪教室 ・・・ 厚生年金会館 カルチャーエコル
[編集] 主な卒業生
- 4期生(1983年~)
- 梶研吾
- 5期生(1985年~)
- 7期生(1988年)
- 8期生(1989年)
- 長谷川哲也
- 不明
- 島田真誠
- 入江喜和
[編集] 雑感
日本の漫画界では、古の”トキワ荘を巡る人々”の伝説が殊に著名であるが、この劇画村塾およびその周辺も、(上記の面子を見れば呆れるばかりに一目瞭然、)もっと輝きをもって語られるべきであり、深く検証・顕彰されるべきであろう。