内之浦宇宙空間観測所
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内之浦宇宙空間観測所(うちのうらうちゅうくうかんかんそくしょ)は、日本の宇宙空間観測施設・ロケット打ち上げ施設である。
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[編集] 概要
内之浦宇宙空間観測所は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の施設の一つで、科学観測用衛星の打ち上げと追跡・管制を行っている。日本国内のロケット打ち上げ施設としては種子島宇宙センターと並ぶ存在である。
前身は文部省宇宙科学研究所(ISAS)付属の鹿児島宇宙空間観測所で、JAXA統合後に現在の名称に改められた。旧名称の英略はKSCでケネディ宇宙センターと同じだった。ISASの方が先に名称をつけたとして、元祖KSCを名乗っていた経緯がある。
日本最初の人工衛星である「おおすみ」(内之浦のある大隅半島にちなんで名づけられた)の打ち上げなど、ISASが独自に開発した固体燃料ロケットであるカッパ、ラムダ、ミューなどを用いて天文観測衛星・惑星探査機の打ち上げと追跡・管制を行っている。
内之浦では大型ロケットうちあげとしては世界的に珍しい傾斜発射をするのが特徴。ロケットを早く海上に出して、万一事故が発生した場合の被害を少なくするためである。
[編集] 主な施設
- Mセンター(ミューセンター)
- KSセンター
- 小型のS-520、S-310、MT-135型観測ロケットの発射台地で、ロケット組立、打ち上げ管制のコントロールセンター、ランチャーなどの機能を持つ。ランチャーはランチャードームの屋内に設置されており、打ち上げ時に天井が開く仕組みとなっている。ロケットはランチャードームの屋内で打ち上げ態勢に入り、そのまま屋内から打ち上げられる。
- 管理センター
- レーダーセンター
- テレメーターセンター
- 宇宙科学資料センター
多くの建物が1970年代の物に改修を加えた物で、設備も古く1970年代の管制装置を2006年初頭まで運用していた。またISAS時代は敷地にフェンスが存在しなかった。
[編集] 所在地
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 内之浦宇宙空間観測所(JAXA内)
- ロケット打ち上げを見に行こう