佐伯彰一
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佐伯 彰一(さえき しょういち、1922年4月26日- )は、富山県出身の日本のアメリカ文学者、文芸評論家。
東大英文科大学院修了、東京都立大学助教授を経て1968年東京大学教授、1976年から大学院比較文学比較文化研究室主任。定年退官後は、中央大学教授を経て世田谷文学館館長、三島由紀夫文学館館長。『物語芸術論』で読売文学賞、『自伝の世紀』で芸術選奨文部大臣賞受賞。芸術院会員。
1958年、篠田一士、村松剛らと雑誌『批評』を創刊し、批評活動を行う。日米比較文学、伝記批評と分析批評の融合などを試みるが、自伝や伝記に関心が深くなり、その方面での著作が多い。三島由紀夫を高く評価し、政治的には保守者の評論家と見られている。
[編集] 単著
- 『現代英米小説の問題点』南雲堂、1956
- 『日本を考える』新潮社, 1966
- 『伝記と分析の間』南北社, 1967
- 『文学的アメリカ』中公新書, 1967
- 『内と外からの日本文学』 新潮社(選書), 1969
- 『アメリカ文学史』筑摩書房, 1969
- 『内なるアメリカ・外なるアメリカ』新潮社, 1971
- 『ふたつの日本 対談集』集英社、1973
- 『日本への視点』PHP研究所, 1974
- 『日本人の自伝』講談社, 1974(のち学術文庫)
- 『日本の「私」を索めて』河出書房新社, 1974
- 『評伝三島由紀夫』新潮社, 1978(のち中公文庫)
- 『書いた、恋した、生きた ヘミングウェイ伝』研究社出版、1979
- 『物語芸術論-芥川・谷崎・三島』講談社, 1979(のち中公文庫)
- 『狂気の時代』サンケイ出版, 1979.12
- 『外から見た近代日本』日本経済新聞社, 1980(のち講談社学術文庫)
- 『近代日本の自伝』講談社, 1981(のち中公文庫)
- 『外から見た日本文学』TBSブリタニカ, 1981
- 『日米関係のなかの文学』文芸春秋, 1984
- 『批評家の自伝』研究社出版, 1985
- 『自伝の世紀』講談社, 1985(のち文芸文庫)
- 『神道のこころ』日本教文社, 1989(のち中公文庫)
- 『伝記のなかのエロス』筑摩書房, 1990(のち中公文庫)
- 『昭和史のなかの私』筑摩書房, 1993
- 『大世俗化の時代と文学』講談社, 1993.7
- 『読書という悪徳』文芸春秋, 1995
- 『わが愛する伝記作家たち』講談社, 1997
- 『作家の手紙をのぞき読む』講談社, 2000
- 『回想』文藝春秋, 2001
- 『作家論集』未知谷, 2004
- 『作家伝の魅力と落とし穴』勉誠出版, 2006
[編集] 翻訳
- 『小説の構造』E.ミュアー ダヴィッド社, 1954
- 『潟・エイミィ・フォスター』ジョゼフ・コンラッド(増田義郎と共訳)英宝社, 1956
- 『小説の技術』P.ラボック ダヴィッド社, 1957
- 『ポオ全集』全3巻(福永武彦,吉田健一と共訳)東京創元新社, 1963
- 『さようならコロンバス』フィリップ・ロス 集英社, 1969
- 『烈しく攻むる者はこれを奪う』フラナリー・オコナー新潮社, 1971
- 『針のない時計』マッカラーズ(田辺五十鈴との共訳)講談社, 1971
- 『狂信者イーライ』フィリップ・ロス(宮本陽吉との共訳)集英社,1973
- 『日はまた昇る』ヘミングウェイ集英社文庫, 1978
- 『ケインズ 人・学問・活動』ミロ・ケインズ編(早坂忠との共訳)東洋経済新報社, 1978
- 『言語の都市 現代アメリカ小説』トニー・タナー(武藤脩二との共訳)白水社、1980
- 『東洋の理想』岡倉天心 平凡社東洋文庫、1983
- 『ルーシィ・クラウンという女』アーウィン・ショー大和書房, 1987
- 『雨の王ヘンダソン』ソール・ベロー中公文庫, 1988
- 『アメリカ小説における愛と死』レスリー・A.フィードラー(行方昭夫、入江隆則らとの共訳)新潮社, 1989
- 『死の床に横たわりて』フォークナー 講談社文芸文庫, 2000
[編集] 編著
- 『ジョイス入門』(荒正人との共編)南雲堂、1960
- 編『批評 '58-'70文学的決算』番町書房、1970
- 『三島由紀夫全集』新潮社、1973-76
- 『旅人への贈り物 ボルヘス日本滞在誌』(神吉敬三との共編)法政大学出版局、1982
- 『非行文化の時代 新しいライフスタイルの創造』(高根正昭との共著)紀尾井書房、1982
- 編『伝記文学の世界』朝日出版社、1983(退官記念論文集)
- 編『アメリカハンドブック』三省堂、1986
- 『外国人による日本論の名著』(芳賀徹との共編 中公新書、1987
- 『山本七平と日本人 一神教文明のなかの日本文化をめぐって』会田雄次との対論、広済堂出版、1993
- 『作家の自伝』松本健一との共編、日本図書センター、1995-2000
- 編『自伝の名著101』新書館, 2000