二重マル健康テレビ
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二重マル健康テレビ(にじゅうまる けんこう-)は、日本全国の地方民放テレビ局で放送していたアサヒ緑健企画・制作・提供の健康情報テレビ番組。30分。
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[編集] 番組概要
1997年10月に設立された健康食品販売会社、アサヒ緑健(本社・福岡市)が設立時から企画・制作。アサヒ緑健のテレビショッピング番組(番組形態のインフォマーシャル)の第1号。
番組では毎回、著名人をゲストを招き、健康の秘訣などを語ってもらうほか、アサヒ緑健が製造・販売する大麦若葉を使用した健康食品「緑効青汁」といった商品などの紹介もしていた。
司会はキャスターの玉利かおると、タレントの小野ヤスシ。内容によっては玉利が単独で司会をする回と小野・玉利コンビの回があった(このコンビは現在の「健やか倶楽部・情報局」に継承されている)
なお、番組中に流れる『緑効青汁』のCMの最後に、「0070-800-700-600」(通話料無料のフリーフォン)の受付電話番号とともに「♪ゼロゼロナナゼロ、はっぴゃく、ななひゃく、ろっぴゃくばん、はっぴゃく、ななひゃく、ろっぴゃくばん♪」の歌が流れていた(2006年秋に電話番号変更のため終了した)。
[編集] 放送枠
番組は東京MXテレビやTVKテレビ(現:tvk)などの独立UHF放送局を中心に、在京・在阪のキー局を除く地方局100局以上に無償で提供され、特に早朝や午前、午後~夕方にかけてのローカル編成枠(ゴールデンタイムなど夜間は除く)を中心に放送。番組編成の穴埋めとして放送されることが多々あった。各地とも同一地域で複数の局で放送され、また同じ局で週もしくは一日に数回も放送されることもあり(同一日で放送内容・ゲストが異なる場合も)、さらには放送済みの同一内容の回が何度も放送されることもしばしば(局によっては「この番組は(西暦)年に制作されたものです」と表示)。局によっては、自社番組の制作費不足や、他地域のテレビ局からの番販購入ができない場合などにおいて、放送のつなぎに利用されていた。
地上波以外では、CS放送のニュースチャンネル・朝日ニュースターで放送され、また2000年12月にBSデジタル放送が開始された際には、BS朝日、BS-i、BSフジでも週1回放送していた。
- テレビ神奈川(当時TVKテレビ)では、一週間の編成のうち8~9回ほどこの二重マル健康テレビが垂れ流され、日によっては一日2回以上流す場合もあったり、人気があった番組の後枠で入っていたこともある。TVKの場合は、関東圏以外のテレビ局の制作番組の契約放映が他県の独立U局に比べて、早くて半年~1年間、最長で2年以内に打ち切りになるケースが多く、その番組の後枠で他のテレビショッピングなどの番組と一緒に二重マル健康テレビを組み入れたりすることもあった。その事例の一つとして、TVKでは1998年10月~1999年3月まで金曜日の18:30~19:00枠で「BOOM BOOM」(沖縄テレビ制作)を放送していたが、プロ野球のナイターシーズンに入る関係で同番組の契約放送を終了。翌4月の野球開幕後にその「BOOM~」の後番組として、野球放送日以外に金曜日の18:15~18:45でこの二重マル健康テレビを放送。これが神奈川・東京近辺の「BOOM~」ファンから反発を買ったのは言うまでもない。あえていえば、テレビ神奈川は独立U局で最も多く二重マル健康テレビを乱発したわけだが、放送中止後の「アサヒ緑健テレビショッピング」以降は本数を減らしており、週1回「健康の達人・健やか倶楽部」のローテーションを組むなどで放送されている。
- 県域によっては、複数の局で放送することが多かったが、民放が2局程度の県では両局で流されたこともある。4局ある県では長崎県(KTN・NBC・NCC・NIB)など、全ての民放局で流す県もあった。
- 府県域民放が独立UHF局1局のみの府・県を除き、1局のみの放送の地域もあった。その一例は福島県で、福島中央テレビ(FCT)だけで放送された。
[編集] 薬事法違反の恐れ
『緑効青汁』の販売促進などの目的で放送していた二重マル健康テレビだが、番組の多数乱発や放送内容の信憑性の問題などにより視聴者からは概ね不評で、放送していたテレビ局には東阪キー局人気番組や過去に放送したドラマの再放送などを望む視聴者の声も多く、結果的に『緑効青汁』の売り上げにもつながらなかった。
二重マル健康テレビの突然の転機は、会社設立、制作開始から3年半後にやってきた。
2001年4月、厚生労働省が、二重マル健康テレビの放送内容が「薬事法に違反している恐れがある」として、アサヒ緑健に番組の放送を中止するよう通告した。通告を受けたアサヒ緑健は事態を重く見て、全国各地のテレビ局(地方民放各社、BSデジタル3社、朝日ニュースター)に対し、すでに各局に渡していた二重マル健康テレビのストック分の放送を中止するよう要請。2001年春を最後に各局では二重マル健康テレビの放送を終了した。ちなみに当時の千葉テレビ放送では、「薬事法抵触」発覚後、残りの放送分を急いで消化するかのごとく同じ日に何度も放送されることに。(→アサヒ緑健#薬事法違反問題とその後も参照)
二重マル健康テレビの放送中止から数ヶ月間、アサヒ緑健企画によるテレビ番組の制作とCM放映、番組提供を自粛していたが、その後『緑効青汁』のテレビCMを中心に再開。現在は「人生の切符」「健康の達人」などの番組を制作・放映している。
なお、放送番組についてはアサヒ緑健#テレビ番組を参照されたい。