久松俊勝
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久松 俊勝（ひさまつ としかつ、大永6年（1526年）-天正15年3月14日（1587年4月21日））は、戦国時代の武将。尾張国知多郡の坂部城（愛知県阿久比町卯坂）城主。初名は定俊及び長家（ながいえ）。徳川家康の生母･於大の方の再婚相手として知られる。本姓は菅原氏。佐渡守を称した。実父は「定義」とされている（『新編藩翰譜』1巻320項など）。
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[編集] 来歴・人物
[編集] 家康に尽力
尾張国守護斯波氏に仕える国人領主であった久松氏は、戦国時代には大野城（愛知県常滑市北部）を本拠とする佐治氏と争っていた。しかし俊勝は天文15年（1546年）佐治氏の一族より長子・信俊の妻を迎えることでこれと和睦した。これは松平広忠の仲介によるものとする「寛政譜」の記述がある（新訂17巻314項）。
桶狭間の合戦後に松平元康（広忠と於大の子、後の徳川家康）に組し、永禄5年（1562年）今川氏の重臣・鵜殿長照が守る三河国宝飯郡西郡（愛知県蒲郡市）の上ノ郷城を攻略した。西郡の領主となった俊勝は、「信俊」に阿久比を譲り、上ノ郷城には於大との間に生まれた長子「康元」を置いた。この時期の発給文書には「長家」の名が見え、また佐渡守を名乗っていたことがわかる（永禄8年の安楽寺「宗感」宛寄進状など。『蒲郡市誌』（旧市史）資料編50項所収）。「俊勝」への改名はこれ以降と考えられるが、2006年版『蒲郡市史』はその時期を不明としている（1巻481項）。
後に織田信長から謀反の疑いで水野信元（家康には伯父、俊勝には義兄にあたる）が家康を頼ってくる。家康は同盟を重視して信元を自害させる決断をするが、信元の警戒を恐れて俊勝に事情を明かさずに信元召喚の使者を命じた。後に事情を知って激怒した俊勝はそのまま西郡城に隠退してしまった。晩年には三河一向一揆で追放された一向宗寺院の三河復帰に尽力したという。
[編集] 子息･子女
「寛政譜」（新訂17巻315項）が掲げるのは庶長子の信俊を初め、一色帯刀詮勝の妻、また於大との間の子として松平姓を名乗った康元、勝俊、多劫姫（桜井松平忠正の妻）、松平定勝、松平康長の室、松平家清の室、その他１女である。
墓所は阿久比町大字卯坂字英比67の洞雲院および蒲郡市清田町門前4の安楽寺。法名は陽光院殿前佐州華林崇心大居士。
- 没年を天正15年3月14日とするのは「家忠日記」に拠るもの。「寛政譜」では3月13日となっている。
- 多劫姫を俊勝の娘とするのは「寛政譜」菅原氏「久松」（新訂17巻315項）および「桜井松平」（同1巻33項）に拠るものである。
[編集] 関連項目および外部リンク
- 久松氏
- 蒲郡北部小学校6年生による「静里の歴史のページ」 蒲郡・安楽寺の久松俊勝宝筺印塔。
- ちえぞー！城行こまい 俊勝が拠った阿久比城（坂部城）および上ノ郷城[1]。
- 城郭写真記録 同じく坂部城。城趾は公園と図書館になっている。
