不動岩三男
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不動岩 三男(ふどういわ みつお、1924年8月6日 - 1964年4月15日)は、大相撲の力士、熊本県出身。本名は野田三男。
引退直後の元大関鏡岩に勧誘され粂川部屋に入門。当時既に身長198cm体重100kgに達したという。昭和15年1月初土俵。昭和17年双葉山相撲道場に移籍、昭和19年11月新入幕。昭和20年11月小結。214cmという昭和以降最長身の幕内力士であり体格を活かしての投げや吊りが強かった。大きい力士には期待が集まりやすいことにも影響され昭和21年11月に関脇になった時は横綱を期待され東冨士や千代ノ山とともに一時代を築くものと期待された。しかし負傷や病に襲われその後は平幕に腰を据える。結局大成できずに最後は十両に下がり昭和29年1月引退。
引退後は勝負検査役に就任したが座っても背が高く真後ろの客は土俵が見えないと苦情を出したためすぐに異動した。
蔵前国技館は土俵から房までの間隔が214cmだったがこれは彼の身長により決められたものだった。現在の両国国技館の房の高さはどのくらいなのだろうか?もう少し高いように見える。 栃錦にたすき反りの奇手で敗れたことがあり、そのときの写真は双葉山の後楽園球場での土俵入り写真(不動岩が太刀持ち)とともにたびたび誌上に出ることがある。