上田高弘
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上田 高弘(うえだ たかひろ、1961年 - )は、C・グリーンバーグと藤枝晃雄の強い影響下に活動する美術評論家。大阪府大阪市出身で、大阪府立天王寺高等学校を卒業。東京造形大学造形学部絵画I類を中退後、芸術学(美術史、美学、批評)に転向し、最終学歴は東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程(芸術学)満期退学。代々木ゼミナール講師、東北芸術工科大学芸術学部助教授を経て、現在は立命館大学文学部教授(人文総合科学インスティテュート学際プログラム)。
大学院在学中から主に『美術手帖』や『みづゑ』に批評を発表していたが、歯に衣着せぬ内容・文体(数人は思い当たる藤枝シンパの中でもこの点では唯一の継承者と認められる)の影響もあって、やがて執筆・発表機会を減らすようになった。要は身から出た錆というやつだが、2006年になって突如、過去の(そして目立たぬ場所に発表していた近年の)文章をまとめた初の単著『モダニストの物言い』を刊行して、業界人を少なからず驚かせた。
東京芸術大学時代の(ほぼ)同期・同門に長谷川祐子や小山登美夫がいるほか、代ゼミ講師時代の教え子が多数業界(美術館や大学)に「生息」しているといわれる。
[編集] 著書
- 『モダニストの物言い――現代美術をめぐる確信と抵抗 一九九〇-二〇〇五』(美学出版, 2006年)
- その他、『グリーンバーグ批評選集』(藤枝晃雄監訳, 勁草書房, 2005年)の共訳分担分や、そのグリーンバーグの批評をめぐるT・J・クラークとM・フリードの論争の全訳など、多くの翻訳の仕事がある。(誰か加筆してください。)
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