ロブ・ハルフォード
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ロブ・ハルフォード(本名Robert John Arthur Halford 、1951年8月25日 - )はイギリス出身のヘヴィメタルヴォーカリスト。
メタル・ゴッドことジューダス・プリーストのヴォーカルとして知られ、彼個人を指してメタル・ゴッドと呼ぶこともある。
いわゆるハイトーンヴォーカルの先駆的存在であり、その声域は4オクターブ以上と言われている。
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[編集] 来歴
- 1972年にアル・アトキンスの後任としてジューダス・プリーストに加入。結成メンバーのイアン・ヒル(ベース)のガールフレンドの兄だったことから声がかかったという。
- 1974年のデビュー作「ROCKA ROLLA」から1990年の「PAINKILLER」とそれに伴うツアーに至るまで、バンドの象徴的な存在として活躍した。
- その後、彼のソロプロジェクトを巡ってバンド内で意見が対立し、ロブはジューダス・プリーストを脱退。
- パンテラのメンバーと共演したり、ブラック・サバスのステージで代役ヴォーカルとして歌ったりしたのち、無名の若手を起用してファイト(FIGHT)を結成。1994年に「WAR OF WARS」を発表し、プリーストとは違うモダンなスタイルながら好評を得た。
- 1997年にはTWOを結成。ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーによるプロデュースでインダストリアル作品の「Voyeurs」を発表するが、これはファンの支持を得られなかった。
- これと前後して、ロブは自身がゲイであることをカミングアウトし、話題となった。但しそれ以前にもフレディ・マーキュリーの死に際したコメントで間接的に認めるなど、よく知られた事実ではあった。
- 正統的ヘヴィメタルへの回帰を決意したロブは、2000年にハルフォード(HALFORD)名義で「RESURRECTION」を発表。現代的なサウンドに拘りながらもプリースト時代を彷彿とさせる充実の内容で、熱狂的に迎えられた。
- 2002年にはプリーストのメンバーたちと和解を果たし、ロブ脱退後の活動に行き詰まりを感じていたバンド側と、ヘヴィメタルへの本格復帰を志向するロブの思惑が一致。ロブのプリースト復帰に向けて動き出す。
- 2003年、プリーストはロブの後任だったティム・"リッパー"・オーウェンズの脱退とロブの復帰を発表。夏にはヘッドラインツアーを成功させ、再び大規模な興行を行えるようになった。
- 以後、再びジューダス・プリーストのフロントマンとして活躍中である。
[編集] FIGHT
FIGHT(ファイト)は1992年、ジューダス・プリースト脱退後にロブが結成したパンテラを彷彿させるヘヴィメタルバンドである。1993年『WAR OF WORDS』でデビュー。1995年に活動休止した。
[編集] メンバー
- ロブ・ハルフォード(Vo)
- ラス・パリッシュ(G)
- ポール・ギルバートの弟子。活動休止後、セッション・ミュージシャン、ソングライターとして活動。
- ブライアン・ティルス(G)
- ジェイ・ジェイ(b)
- 活動休止後、ミュージシャンを引退し、タトゥー・アーティストに転身。
- スコット・トラヴィス(Dr)
- 活動休止後、ジューダス・プリーストに復帰。ポール・ギルバートらと以前結成していたレーサーXの再結成にも参加。
[編集] HALFORD
HALFORD(ハルフォード)はTWO解散の後にロブが結成した現代的な感覚のヘヴィメタルを取り入れた正統派ヘヴィメタルバンド。2000年『レザレクション』でデビュー。世界中のヘヴィメタルファンを歓喜させた。ロブのジューダス・プリースト復帰に伴い活動を休止したが、2006年に活動を再開。
[編集] メンバー
- ロブ・ハルフォード(Vo)
- マイク・クラシアク(G)
- パトリック・ラックマン(G)
- レイ・リーンド(b)
- ボビー・ジャーゾンベグ(Dr)
[編集] ディスコグラフィー
- レザレクション -Resurrection (2000年、VICP-61134)
- 1stアルバム。アイアンメイデンを脱退(当時)したブルース・ディッキンソンとの活動で、一躍メタル界の復活請負人として名を上げたロイ・Zをプロデューサーに迎えた本作は、そのタイトル通りロブ・ハルフォードの正統派メタルへの「復活」を高らかに宣言した作品。
- ライヴ・インサレクション -Live Insurrection (2001年、VICP-61350~1)
- 2000年7月からの世界ツアーの模様を収録したライヴ・アルバム。ジューダス・プリースト、FIGHT時代の曲も演奏・収録されており、ロブ・ハルフォードの経歴の集大成的な作品となっている。
- クルーシブル -Crucible (2002年、VICP-61852)
- 2ndアルバム。絶賛された前作との差別化を意識するあまりモダンでグルーヴィーな楽曲が大半を占め、販売不振に喘いだ一枚。本作発表後にギターのパトリック・ラックマンがバンドを脱退、直後の来日公演ではプロデューサーのロイ・Zが代役を務めた。
- フォージング・ザ・ファーナス -Fourging the Furnace (2003年、VICP-62225)
- 国内未発表曲2曲を収録して発売された日本独自の来日記念盤。全4曲収録。プロモーションビデオも2曲分収録。
[編集] 外部リンク
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