ヨシフ・イヴァノヴィチ
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ヨシフ・イヴァノヴィチ(Iosif Ivanovici,1845年 - 1902年)はルーマニアの作曲家・指揮者でガラツィとブクレシュティの軍楽隊の隊長である。イオン・イヴァノヴィチ(Ion Ivanovici)とも。
彼はルーマニアのバナート地方に生まれたとされているが、詳細は不明である。 彼はワルツ、ファンファーレ、行進曲や民謡に基づく作品など大量の作曲をして、パリ万博では作曲賞を受賞したほどである。だが彼の作品はほとんどが紛失してしまい、残っているのは《ドナウ川のさざなみ Valurile Dunării》と《カルメン・シルヴァ》の2曲のワルツだけである。
《ドナウ川のさざなみ》は彼の傑作として知られているが、《カルメン・シルヴァ》は今日ほとんど演奏されることはない。 《ドナウ川のさざなみ》は同じころ活躍していたヨハン・シュトラウス2世の作品《美しき青きドナウ》とはまったく表情が違い、《美しき青きドナウ》が優雅で明るい曲であるのに対し、《ドナウ川のさざなみ》は感傷的でロマンチックな曲である。そしてこの曲は「月は霞む春の夜」という歌詞がつけられて歌われるほど日本では人気がある。また、当時の軍楽隊のレパートリーにされていたという。ちなみにアメリカでも歌詞がつけられ、《アニヴァーサリー・ソング》として親しまれている。《ドナウ川のさざなみ》は映画にも多く使われている。その例に《野良犬》、《ジョルスン物語》、《パパは出張中!》などがある。ちなみに彼がこの名曲を作曲した時期はルーマニアが独立を認められた時期である。なお、彼には長調と短調を組み合わせてワルツを作る傾向があったといわれる。