マルチメディア機
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マルチメディア機(マルチメディアき)(マルチメディアプレイヤーとも呼ばれる)とは、コンシューマ向けのパソコンとゲーム機の中間的な存在のものを総称してこう呼ぶが、明確に決められた定義はない。
テレビに接続でき、マルチメディアと呼ばれるCD-ROMや動画、音声機能を搭載し、ゲーム以外のソフトウェア(主に学習、映像鑑賞などを目的としたものが多い)を用意しているものを呼ぶことが多い。
主な特徴は、次の通り。
- ゲーム機と同様に家庭用テレビに接続できる。
- ゲーム機と同様の、方向キーと数個のボタンを用いたコントローラが付属する。ゲーム機のコントローラーと共用のものもある。
- キーボードは付属していない。必要な場合は、別売りのものを購入する。
- 動画・音声の再生機能に重点を置いたものが多い。
- 価格帯は同程度の性能を持つパソコンより安いが、ゲーム機よりはやや高いものが多い。
提供されるソフトウェアは、キーボードを要しない操作系統や、家庭用テレビの解像度にあわせた大きな文字を採用しているなど、ゲーム機用のものに近い特性をもつものが多い。
パソコンと互換性を持たせたものもあり、パソコンとマルチメディア機の両方で使用できるソフトウェアもあった。
[編集] ゲーム機との違い
ゲーム機との違いは、対象となるソフトウェアがゲームのみかそれ以外も対象としているかである。しかし、昨今ゲーム機においても、ゲーム以外のソフトウェアが提供されることが多くなり、両者の区別はあいまいである。
過去に「マルチメディア機」として売り出された機器の多くが、コンセプトが明確にならずに販売不振に陥ったことや、「マルチメディア」という言葉が新しさを感じさせる言葉ではなくなってきていることなどから、最近ではマルチメディア機の性格を有する機器であっても、ソフトウェアの主軸をゲームに置いた上でゲーム機として売り出す傾向にある。
一方、ゲーム機の高性能化に伴い、従来マルチメディア機でしか実現できなかった、動画や音声を扱うソフトウェアもゲーム機でごく普通に実現することができるため、マルチメディア機をゲーム機とは別に発売する必要はなくなったものとされる。
[編集] 主なマルチメディア機
- ゲーム機として扱われているもの