ホンダ・CBX1000
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ホンダ・CBX1000(シービーエックス1000)は、本田技研工業が1978年に発表し、翌年より海外への輸出が開始されたオートバイ。CBXの名前がついているオートバイは他にもシリーズ車種として数種類存在するが、単に「ホンダ・CBX」などと表記されている場合は本車種を指すことが多い。
[編集] 概要
当時の輸出市場で人気絶頂を誇ったカワサキのZ1000を性能のみならず、イメージやメカニズムも含めて最強のフラッグシップとなるべく開発された。最大の特徴となる排気量1047ccの空冷直列6気筒DOHC24バルブエンジンは、往年のGPレーサー「RC166」を模したもの。6連装の28φCVキャブレターを装備し、オーバー100psとなる105psを達成。モーターのようなエンジンフィールと、ジェット機と評された独特の排気音で人気を集めた。
元々はワークスレーサーイメージのスーパースポーツとして開発された車両であったが、大柄な車体と重量、採用されていたダイヤモンドフレームの剛性不足などからスポーツモデルとしては大成功とは言えなかった。しかし6気筒エンジンをできるだけコンパクトにまとめるべく採用された背面式のジェネレーターや各部に採用されたジュラルミン製鍛造パーツなどは、ホンダの後のマシン開発に多大な影響を与えることとなった。