ブライス・ダナー
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ブライス・ダナー(Blythe Danner, 1943年2月3日 -)は、アメリカ合衆国の女優。ペンシルヴェニア州フィラデルフィア出身。夫はテレビプロデューサーのブルース・パルトロー、子供はアカデミー賞女優のグウィネス・パルトローとテレビ・映画監督のジェイク・パルトロー。魅力的なハスキーボイスとブロンドヘアーを併せ持ち、妻や母親と言ったような役柄を演じることが多い。
ニューヨークのバード大学で演技を学ぶ。1965年に卒業し、舞台女優としてキャリアをスタート。1970年、「バタフライはフリー」でトニー賞の演劇部門で助演女優賞を受賞。その後も「Betrayal」と「欲望という名の電車」で主演女優賞候補に、「Follies」ではミュージカル部門の主演女優賞の候補にもなっている。ブロードウェイでは他に、「The Mister」や「フィラデルフィア物語」などに出演している。
私生活では1969年にテレビプロデューサーのブルース・パルトローと結婚。その後、1972年に娘のグウィネスが、1975年に息子のジェイクが生まれる。それに伴い、ダナーは子育てに専念するため一時休業をしている。
映画では、ロバート・デュヴァル主演の「パパ」や「Xファイル ザ・ムービー」、「ミート・ザ・ペアレンツ」シリーズでロバート・デ・ニーロが演じる堅物男の妻役などが有名である。2003年に娘のグウィネス・パルトロウ主演・製作総指揮の「シルヴィア」で親子共演をしている。それ以前にも1992年のテレビ映画「Cruel Doubt」でも共演した。また、宮崎駿監督のアニメ映画「ハウルの動く城」ではサリマン役の英語版吹替えを担当している。
テレビでも活躍し、「刑事コロンボ」や「M*A*S*H」へのゲスト出演、1984年のテレビ映画「ヘレン・ケラー」ではアン・サリヴァン役を、「ふたりは友達? ウィル&グレイス」では主人公ウィルの母親役を、そして2004年より放送された「HUFF~ドクターは中年症候群」でアルコール中毒気味の主人公の母親を演じ、エミー賞を2年連続で受賞している。また、その1度目の受賞時は、他に2つの番組でも同時に候補となった。このトリプル候補はエミー賞史上前例のない初の出来事である。
目次 |
[編集] 主な出演作
[編集] 映画
- ドーベルマン犬の島 To Kill a Clown (1972)
- 未来世界 Futureworld (1976)
- パパ The Great Santini (1979)
- 愛の7日間 Man, Woman and Child (1983)
- 想い出のブライトン・ビーチ Brighton Beach Memoirs (1986)
- 私の中のもうひとりの私 Another Woman (1988)
- ミスター&ミセス・ブリッジ Mr. & Mrs. Bridge (1990)
- アリス Alice (1990)
- サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方 The Prince of Tides (1991)
- 夫たち、妻たち Husbands and Wives (1992)
- 3人のエンジェル To Wong Foo Thanks for Everything, Julie Newmar (1995)
- 家族という名の他人 The Myth of Fingerprints (1997)
- マッド・シティ Mad City (1997)
- ノー・ルッキング・バック No Looking Back (1998)
- ボストン/愛の炎 The Proposition (1998)
- X-ファイル ザ・ムービー The X Files (1998)
- 恋は嵐のように Forces of Nature (1999)
- ラブレター/誰かが私に恋してる? The Love Letter (1999)
- ミート・ザ・ペアレンツ Meet the Parents (2000)
- 姉のいた夏、いない夏 The Invisible Circus (2001)
- シルヴィア Sylvia (2003)
- ミート・ザ・ペアレンツ2 Meet the Fockers (2004)
[編集] テレビ
- 刑事コロンボ/黒のエチュード Columbo: Étude in Black (1972)
- マッシュ M*A*S*H (1976) …ゲスト出演
- 栄光のホームベース A Love Affair: The Eleanor and Lou Gehrig Story (1978)
- ヘレン・ケラー Helen Keller: The Miracle Continues (1984)
- 生きていく理由 A Call to Remember (1997)
- 人類、月に立つ From the Earth to the Moon (1998)
- ふたりは友達? ウィル&グレイス Will & Grace (2001-2006) …ゲスト出演
- HUFF~ドクターは中年症候群 Huff (2004-2006) …レギュラー出演
[編集] 主な受賞歴
太字は受賞
- トニー賞
- 1970 助演女優賞(演劇部門) - バタフライはフリー
- 1980 主演女優賞(演劇部門) - Betrayal
- 1988 主演女優賞(演劇部門) - 欲望という名の電車
- 2001 主演女優賞(ミュージカル部門) - Follies
- シアター・ワールド賞
- 1969 The Mister
- ドラマ・デスク賞
- 1977 主演女優賞(演劇部門) - The New York Idea
- 1980 主演女優賞(演劇部門) - Betrayal
- エミー賞
- 2002 主演女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門) - We Were the Mulvaneys
- 2005
- 助演女優賞(ドラマ・シリーズ部門) - HUFF~ドクターは中年症候群
- 主演女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門) - Back When We Were Grownups
- ゲスト女優賞(コメディ・シリーズ部門) - ふたりは友達? ウィル&グレイス
- 2006
- 助演女優賞(ドラマ・シリーズ部門) - HUFF~ドクターは中年症候群
- ゲスト女優賞(コメディ・シリーズ部門) - ふたりは友達? ウィル&グレイス
- ゴールデングローブ賞
- 2005 主演女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門) - Back When We Were Grownups
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