ビル・ゴールドバーグ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ビル・ゴールドバーグ (Bill Goldberg、1966年12月27日 - )は、プロレスラー兼俳優。アメリカ合衆国オクラホマ州タルサ出身。身長192cm、体重115kg。
かつてアメリカに存在しメジャープロレス団体であったWCWの世界ヘビー級チャンピオン。WWEでも世界ヘビー級王座を獲得。20世紀の終わりから21世紀初頭にかけて一世を風靡したスーパースター。日本ではゴーバーの名で親しまれている。決め台詞は「Who's next?(次に俺に倒されるのは誰だ?)」。
目次 |
[編集] 経歴
プロフットボール(NFL)のスターとして活躍した後、実兄がリック・フレアーと知り合いだったことからWCWの道場であるパワー・プラントを紹介されてWCW入り。WWFとの視聴率戦争マンデー・ナイト・ウォーの真っ最中だったWCWは、彼に無敵の超人、というギミックを与えた。そしてギミックに基づくストーリーが展開され、1997年6月のデビューから脅威の173連勝、1998年7月6日、デビューわずか1年でハルク・ホーガンを破りWCW世界ヘビー級王座を獲得することとなる。この一戦は歴史的な試合として記録に残る。折からのプロレスブームも手伝ってこの時期の彼の人気は凄まじく、WWEは彼を眼の仇にして『最弱の男』ギルバーグというパロディ選手まで登場させたりもしている(ちなみに決め台詞は「Who's first?(最初に俺に倒されるのは誰だ?)」だった)。
WCW崩壊後は日本のレッスル-1などに参戦した後にWWEと契約。2003年3月31日のロウに初登場を果たす。ロウにおいても、WCW時代と同様の無敵の超人ギミックが継承され、ザ・ロック、トリプルHおよびエボリューションらと抗争を繰り広げる。しかし試合内容を重視するWWEではWCW時代ほどの人気を得ることは出来なかった(役員会の席でリンダ・マクマホンCEOは「ゴールドバーグは期待外れだった」と発言したといわれる)。
WWE所属中の2004年1月には、ハッスルに出場して小川直也と対戦している。日本では何故か試合に遅刻するアングルが展開された。
WWEとは一年契約だったが双方とも延長を望まず、レッスルマニア20に出場した後に退団。この事は非公表だったにもかかわらず事前にインターネットを通じて一般のファンにまで知れ渡り、また同大会での対戦相手ブロック・レスナーも同様に退団することが伝わってしまっていた。そのため「世紀の一戦」になるはずだったこの試合は入場時から両者に対するファンからのブーイングが尋常ではなく、まともに試合が成り立たず実況のジム・ロスが試合中に二人の退団の事実を(あくまで「噂」としてだが)コメントしたり、試合の特別レフェリーを務めたストーン・コールド・スティーブ・オースチンが試合後両者に対してスタナーを繰り出すなど、ファンの気持ちを抑えるのに苦心することとなった。
入場時は決まって控え室のドアを明けアリーナに至るまでのバックステージを勇ましく歩くシーンが会場のスクリーン(タイタントロン)に映し出され、ゲートの左右から火花が交錯する中から登場する。
スーパーパワーファイターでありながらスピーディに柔術の技を極める等、その高い運動能力とセンスから格闘技ファンからの評価も高い。一時期は総合格闘技 参戦が噂されたこともある。
彼の「無敵の超人」ギミックは、WCWがスター選手欲しさ故にデビューを急がせたための技術不足を隠すための物でもあった。事実彼の試合はそのほとんどが5分以内である。WWEでのデビュー戦となったザ・ロック戦では、試合開始5分ほどで動きの悪さにガッカリした観客がベビーフェイスのはずのゴールドバーグにブーイング送りだしてしまっている。試合は10分ほどでゴールドバーグが勝利したが、試合後ロックは「ロック様の最短敗戦記録だよ。」と皮肉を込めたマイクアピールをしている。
[編集] 得意技
- ビル・ゴールドバーグのオリジナルの必殺技。ブレーンバスターの形で相手を数秒間持ち上げ、全体重を浴びせつつマットに叩きつける技。ブレーンバスターとパワースラムの複合技でまさしく最強のフィニッシュ・ホールドである。ケビン・ナッシュだけはこれを喰らっても返した事があるが、そのときは形が不完全の状態だったためであり、完全な形のジャックハマーを返したレスラーは存在しない。体重200kgを超えるザ・ジャイアント(ビッグ・ショー)にも決めた事があり、世界中のプロレスファンを震撼させた。
- 相手の腹に向かい、タックルをかます技。元フットボーラーらしいとてつもない突進力から繰り出されるスピアーは、それだけでも十分強い必殺技である。このスピアーを決めた後にジャックハマーを決めるのが、ゴールドバーグのフィニッシュ・ムーブである。
ジャックハマーは、かつて所属していたプロレス団体から使用を禁止されかけた事がある。ジャックハマーは、相手がブレーンバスターの形で持ち上げられた際に、頭に血液が溜まり、その状態でマットに叩き付けられると脳内出血が起こる可能性が高く、危険であるからという理由による。団体はスピアーだけでも十分試合を決めるだけの威力があるといいジャックハマーの使用を自粛するように呼びかけたらしいが、その後この件がどうなったのかは明らかになっていない。
[編集] タイトル履歴
- WCW
- WCW世界ヘビー級王座 : 1回
- WCWユナイテッド・ステイツ王座 : 2回
- WCW世界タッグ王座 : 1回(&ブレット・ハート)
- WWE
- 世界ヘビー級王座 : 1回
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
カテゴリ: アメリカ合衆国のプロレスラー | WWE | 1966年生