ハールレム
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ハールレム(Haarlem)はオランダの都市。北ホラント州の州都。ニューヨークのハーレム地区の名称は、このハールレムに由来する。人口は約14万7千人(2005年)。
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[編集] 地勢・産業
街の中心部から北海沿岸まで約5キロ程度。スパールネ川沿いに位置する。印刷業のほか、チューリップやヒヤシンスなどの球根栽培も盛ん。近隣の都市としては、約20キロ東のアムステルダム、30キロ北のアルクマール、25キロ南のレイデン(ライデン)などが挙げられる。
[編集] 歴史
1245年、都市特権を得た。中世後期には、毛織物や造船などの産業が発達した。16世紀後半のオランダ独立戦争に際して、1572年11月より激しいスペイン軍の攻撃を受けた。数ヶ月の抵抗をみせたが、翌年の7月に降伏した。1577年の講和によってスペイン軍は撤退し、カトリックとプロテスタントの同権が確認された。これ以降、フランドル地方より多くの難民が流入し、彼らによって麻織物工業や漂白の高度な技術がもたらされた。そのため、この時期のハールレムは、ヨーロッパ屈指の漂白地として繁栄を取り戻した。その他、17世紀頃よりチューリップなどの球根栽培が盛んに行われ、今日に至るまでハールレムの主要産業の一つとなった。1839年、オランダ初の鉄道がアムステルダムとハールレムの間で開通した。