ハービー・ハンコック
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ハービー・ハンコック(Herbie Hancock、1940年4月12日 - )はアメリカ合衆国イリノイ州シカゴ出身のジャズのピアニスト。 60年代のマイルス・デイヴィス・クインテットを支えるピアニストとしても有名だが、実はその後にも今日のヒップホップスタイルへも食指をのばした経緯がある。代表的な楽曲に「Maiden Voyage」「Watermelon Man」「Rock It」等がある。
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[編集] 略歴
7歳でピアノをはじめる。11歳で地元の交響楽団と共演。
ジャズの出発点は1960年のドナルド・バード クインテット。1961年にもバードの作品に参加。 1962年初リーダー作「テイキン・オフ」をブルーノートで発表。 収録された「ウォーターメロン・マン」はラジオでもヒットした。 翌年マイルス・デイヴィスのコンボに抜擢され、1968年頃まで在籍する。 その後もマイルス・デイヴィスのセッションに随時参加し、マイルスのいくつかのアルバムにその足跡を残している。
1973年の『ヘッド・ハンターズ』で、新しいメンバーによる自身のコンボの音を発表。いわゆるジャズ・フュージョン系の新境地を拓いたのがこのアルバムであり、ジャズ・ファンクにおける名曲「カメレオン」を残す。1983年の「フューチャー・ショック」には、HipHop系の音をいち早く導入しており、Grandmixer DSTのスクラッチが印象的な名曲『ロック・イット』を残す。(「フューチャー・ショック」はベーシスト兼プロデューサーであったビル・ラズヴェルの実験的な音楽アイデアを元に製作されたものと伝えられる)「フューチャー・ショック」以降の電気サウンド作品についても例に漏れず、不定期ではあるが作品を発表している。(「ディス・イズ・ダ・ドラム」、「フューチャー・2・フューチャー」など)
その後の音楽活動は多岐に渡るが、元マイルス・バンドのメンバーを集めたVSOPクィンテットでの世界ツアーや、ソロ・トリオ活動、スタンダード・ナンバーへの取り組みなど、幅広い分野での活動を継続している。
ジャズイベント、「東京JAZZ」の総合プロデュースを担当。時々メディアに出ることがある。
2004年にNEAジャズマスターズ賞を受賞した。
[編集] 代表作
[編集] モダンジャズ
- 「処女航海」
- 「スピーク・ライク・ア・チャイルド」
[編集] ジャズ・ファンク
- 「ヘッド・ハンターズ」
- 「フューチャーショック」
- 「マン・チャイルド」
[編集] ディスコグラフィ
[編集] アルバム
- Takin' Off (1962) - Blue Note
- Inventions and Dimensions (1963) - Blue Note
- My Point of View (1963) - Blue Note
- Empyrean Isles (1964) - Blue Note
- Maiden Voyage (1965) - Blue Note
- Blow Up (1966) - MGM
- Speak Like A Child (1968) - Blue Note
- The Prisoner (1969) - Blue Note
- Fat Albert Rotunda (1969) - Warner Brothers
- Mwandishi (1970) - Warner Brothers
- Crossings (1971) - Warner Brothers
- Sextant (1972) - Columbia
- Head Hunters (1973) - Columbia
- Thrust (1974) - Columbia
- Death Wish (Soundtrack) (1974) - Columbia
- Dedication (1974) - Columbia
- Man-Child (1975) - Columbia
- Flood (1975) - Columbia
- Secrets (1976) - Columbia
- VSOP (1976) - Columbia
- VSOP: The Quintet (1977) - Columbia
- VSOP: Tempest at the Colosseum (1977) - Columbia
- Sunlight (1978) - Columbia
- Direct Step (1978) - Columbia
- The Piano (1979) Columbia
- An Evening With Herbie Hancock & Chick Corea: In Concert (1978) Columbia
- Feets, Don't Fail Me Now (1979) - Columbia
- VSOP: Live Under the Sky (1979) - Columbia
- VSOP: Five Stars (1979) - Columbia
- Monster (1980) - Columbia
- Mr. Hands (1980) - Columbia
- Herbie Hancock Trio (1981) - Columbia
- Magic Windows (1981) - Columbia
- Lite Me Up (1982) - Columbia
- Quartet (1982) - Columbia
- Future Shock (1983) - Columbia
- Sound-System (1984) - Columbia
- Perfect Machine (1988) - Columbia
- A Tribute to Miles Davis (1994) - Qwest/Warner Brothers
- Dis Is Da Drum (1994) - Verve/Mercury
- The New Standard (1995) - Verve
- 1 & 1 (with Wayne Shorter) (1997) - Verve
- Gershwin's World (1998) - Verve
- Future 2 Future (2001) - Transparent
- Directions in Music: Live at Massey Hall (2002) - Verve
- Jazz Masters: Herbie Hancock (2004) - Digital Musicworks International
- Possibilities (2005) - Concord/Hear Music