ティルス
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ティルス (レバノン) |
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アル・ミナーの遺跡(ローマ時代のアゴラ) | |
(英名) | Tyre |
(仏名) | Tyr |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | 文化遺産(iii) (iv) |
登録年 | 1984年 |
拡張年 | |
備考 | |
公式サイト | ユネスコ本部(英語) |
地図 | |
ティルス(Tyrus)は、レバノンの南西部、地中海に面する都市遺跡。ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された史跡でもある。
目次 |
[編集] 概要
ティルスは、現在小さな漁村であるスールの位置にかつてあった都市である。都市の起こりは紀元前2500年ごろといわれている。元々、ティルスは陸地から1kmほど離れた島にあった。以後、フェニキア人の造った都市国家でも最大級にまで発展する。また、アレキサンダー大王に対して唯一抵抗したフェニキア国家でもあった。現在は、ローマ帝国支配時代の遺跡が数多く残るのみである。
[編集] 歴史
紀元前2500年、ビブロスやベイルートと共に、フェニキア人の都市として成立。 紀元前11世紀から紀元前9世紀に最盛期。ティルスの植民都市としてカルタゴを建設。
紀元前332年、アレキサンダー大王がティルスを包囲。ティルスは、フェニキア人の中で唯一激しく抵抗。ティルスの島に立てこもった。アレキサンダー大王は、7ヶ月かけて、島との間、約1kmを埋め立て陸続きにしてしまう。その後、総攻撃でティルスを陥落。
その後、バビロニアやローマ帝国の支配下に置かれる。
12世紀、十字軍の支配を受ける。
[編集] 主な史跡
- 凱旋門
- 大浴場
- ローマ劇場
[編集] 姉妹都市
[編集] ギャラリー
[編集] 登録基準
この世界遺産は、世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた。
- (iii) 現存する、または、消滅した文化的伝統、または、文明の、唯一の、または少なくとも稀な証拠となるもの。
- (iv) 人類の歴史上重要な時代を例証する、ある形式の建造物、建築物群、技術の集積、または景観の顕著な例。