スガキヤ
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スガキヤ(Sugakiya)は、日本のファーストフードチェーンの一つ。愛知県名古屋市に本社を持つスガキコシステムズが展開する、ラーメンや甘味などを扱うチェーン店である。また、スガキコシステムズは「スガキコグループ」の中核を担う企業でもある。
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[編集] 概要
スガキヤは、主にユニーやジャスコ、バローなど規模の大きいショッピングセンター内のフードコート(軽食コーナー)で店舗展開をしている。近年ではさらにアミューズメント施設や大学構内などにも広がりを見せている。東海地方を中心とする中部地方での店舗展開を主としているが、近畿地方のショッピングセンター内にもスガキヤの店は多く存在する。かつては同じビルにスガキヤが2店舗入っているということもあった。1990年代後半までは関東地方や甲信越地方にも出店していたこともあったが、業績が見込めず一時東日本からは撤退していた。2005年に東京都新宿区に「Sugakiya 高田馬場店」をオープンし、再度東日本への進出を図るも、2006年9月30日を以て同店は閉鎖撤退した。
独特の味わいを持つ豚骨スープ系のラーメンを主力商品としており、その価格も300円前後とかなり抑えられている。ハンバーガーチェーン店のセットメニューよりもはるかに安価であるため、スガキヤ店内は学生や主婦たちの社交場として賑わう。特にスガキヤ発祥の地である東海地方では昔から馴染みが深く、東海地方在住者及び出身者(の若年層)なら誰もが一度は食べに行ったことがあるはず、などとよく言われる。基本はラーメン店であるが、店内ではソフトクリームやぜんざいなどの甘味メニューのみを注文する来客も多く、女性一人でも気軽に入れる店として人気がある。
スガキヤではラーメンを注文すると、レンゲの代わりに大型の先割れスプーン「ラーメンフォーク」というものが一緒に出される。このラーメンフォークは割箸がなくてもラーメンが食べられるような工夫がされており、割箸の大量消費による環境問題に配慮し開発された食器である。1978年よりスガキヤの各店頭で使われ始めた。しかし、やはり箸の方がいいと言う来客のために店頭には割箸も用意されている。このラーメンフォークは、2006年秋からリニューアルされる予定。
社名は創業者の菅木 周一(すがき しゅういち、1927年 - )の名に由来し、縁起担ぎに「寿」の文字が入れられた。スガキヤのマスコットキャラクターは「スーちゃん」という髪を三つ編みにした女の子で、スガキヤの主力商品であるラーメンとソフトクリームを手にしている。なお、スーちゃんには他に「ラーパパ、メンママ、プーちゃん、ウーちゃん、ミャーちゃん」といった家族がおり、全員合わせると「ラーメンスープうみゃー」となる。
[編集] 沿革
- 1946年 - 愛知県名古屋市に甘党とラーメンの店「寿がきや」が開店。
- 1958年 - 「株式会社 寿がきや」を設立。
- 1963年 - 即席ラーメンやうどんなどの製造・販売を手掛ける系列会社「寿がきや食品 株式会社」を設立。
- 1996年 - 社名を「スガキコシステムズ」に変更。
- 2006年 - 創立60周年を記念し、3月4日・5日の2日間全メニュー半額を実施。
[編集] 主なメニュー
ここではスガキヤのほぼ全店で取り扱う基本メニューを記述しているが、この他にも一部店舗のみで取り扱われる限定メニューがある(大学構内店舗、港ケイズ店、「寿がきや」店舗がその代表例)。また、スガキヤでは期間限定メニューや夏季限定メニューもよく実施される。
()内に示した価格は2006年7月現在のもので、全て消費税込み。スガキヤチェーンの平準価格を示しているが、価格設定を変えてある店も存在する。
[編集] ラーメン
- ラーメン(280円)
- 肉入ラーメン(350円)
- 280円のラーメンにチャーシューが4枚追加、計5枚が乗っている。
- 特製ラーメン(390円)
- 肉入ラーメンにさらに半熟卵が追加されたもの。
- ネギラーメン(390円)
- ネギ類をメインの具に据え、ゴマ油の香りを利かせたラーメン。
- 温野菜ラーメン(390円)
- 湯がいた野菜類をメインの具に使用。
[編集] 丼物
- 五目ごはん(200円)
- 豚塩カルビ丼(290円)
[編集] デザート
- ソフトクリーム(140円)
- あんみつ(190円)
- クリームぜんざい(190円)
- ぜんざいの上にソフトクリームが乗っている。
- チョコクリーム(190円)
- コーヒーゼリー(190円)
- カフェデザート(190円)
その他。
[編集] セットメニュー
- サラダセット(ラーメン単品価格+280円)
- ラーメンに、五目ごはんとポテトサラダがセットで追加。
- デザートセット(ラーメン単品価格+280円)
- ラーメンに、五目ごはんとカフェデザートがセットで追加。
[編集] チェーン展開
- 東海地方/愛知県(166店)、岐阜県(41店)、三重県(37店)、静岡県(14店)
- 北陸地方/福井県(2店)、石川県(6店)、富山県(1店)
- 近畿地方/滋賀県(13店)、京都府(5店)、奈良県(7店)、大阪府(19店)、兵庫県(6店)
[編集] 寿がきや
名古屋駅地下街「エスカ」、パチンコホール「プレイランドキャッスル 熱田店」などで営業している店舗「寿がきや」では、取り扱うメニューも店構えも他の「Sugakiya」とは全く異なっている。この寿がきやでは「白ラーメン」「赤ラーメン」「暁(あかつき)ラーメン」という独自のラーメンメニューが用意されている。1946年創業の第1号店「寿がきや」を再現したものだと言われている。
[編集] レディース店
名古屋市内のごく一部の店舗で1990年代中頃まで実施されていた、入店者を女性のみに限定した店舗。これは当時、ラーメン店に1人で入る行為にためらいを感じるという女性からの声を参考にし、導入したものと言われる。