サーブ 105
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サーブ 105は、スウェーデンのサーブ社が開発したジェット練習機。初飛行は1963年6月29日。
[編集] 概要
機体は、並列複座であり、主翼は高翼配置となっている。エンジンは、胴体脇に2基装備し、尾翼はT字である。後期型は、練習機ではあるが、軽攻撃機としても使えるようになっており、固定武装はないが、主翼下に三個のパイロンがある。パイロンには増槽や爆弾を取り付けることができる。
機体の開発は1950年代から行われていた。その頃、サーブ社は、ジェットビジネス機にも成りえる多用途小型ジェット機「サーブ 105」の自社開発を行っていた。1960年代に入り、これはスウェーデン空軍の目に入り、自国航空産業育成の点からもサーブ105をジェット練習機として採用することにした。発注は1961年12月に行われ、Sk60Aとして100機が製造されることとなった。
Sk60Aは非武装の純練習機として1966年から部隊配備が開始された。1970年代に入り、一部の機体は軽攻撃機としても使用できるSK60BおよびSk60Cに改装された。スウェーデン空軍向けには総計150機が生産されている。
サーブ社はエンジンを強化したXT型を開発し、それに準じたÖ型がオーストリア空軍に40機採用されている。
[編集] 要目(Sk60A)
- 全長:10.5m
- 全幅:9.5m
- 全高:2.7m
- 最大速度:770km/h
- エンジン:チュルボメカ オービスク(推力743kg)2基
- 乗員:2名