サムシング
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サムシング(Something)は、ビートルズの楽曲のひとつである。作詞作曲はジョージ・ハリスンで、1969年に発表されたアルバム『アビイ・ロード』に収録されている。また、ジョン・レノン作の「カム・トゥゲザー」と両A面扱いでシングル・カットされ、ビートルズ時代の公式発表曲の中で唯一シングルのA面収録曲となったジョージの作品であり、彼の代表作として知られる。
ビートルズの両A面シングルは過去にも「恋を抱きしめよう/デイ・トリッパー」、「イエロー・サブマリン/エリナー・リグビー」、「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー/ペニー・レイン」と3つあった。しかしこれらが両A面扱いであったのはイギリスにおいてのみで、アメリカ合衆国ではどちらかがB面として発表されていた。「サムシング/カム・トゥゲザー」はアメリカで初となるビートルズの両A面シングルである。この頃にはようやくアメリカでも両A面が認知されてきたということになる。
この曲は単独では英米のチャートで1位になれなかったが、「カム・トゥゲザー」とあわせたチャートでは英米のチャートで1位を獲得した。ビートルズでは「イエスタデイ」に次いで世界でカヴァーされた曲と言われており、アメリカのラジオ局でも「イエスタデイ」に次いでエア・プレイ回数が多い楽曲と言われる。ジョージにとって最も成功した楽曲であり、この曲によってジョージは一人前のソングライターとして広く認知されるようになった。
フランク・シナトラが「一番好きなレノン=マッカートニーの楽曲は“サムシング”だ」とコメントしていた(ジョージ作とは知らないようだった)。また、マイケル・ジャクソンがジョージとビートルズの話をしている時、「サムシング」の話になり、「え? あなたが書いたんですか? レノン=マッカートニーだと思ってた」と本人の目の前で言ったという。
[編集] 収録アルバム
- アビイ・ロード
- ザ・ビートルズ 1967-1970
- ザ・ビートルズ・アンソロジー3
- ザ・ビートルズ1
- ラヴ
- ザ・ベスト・オブ・ジョージ・ハリスン - ジョージ・ハリスンのベストアルバム
- バングラデシュ・コンサート - ジョージ・ハリスンのソロアルバム