コノハズク
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コノハズク | ||||||||||||||||||||||||
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コノハズク |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Otus scops Linnaeus, 1758 |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
コノハズク | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
European Scops Owl |
コノハズク(木葉木菟、木葉梟、学名:Otus scops)はフクロウ科の鳥類。 褐色の顔に金色の目をもつ。全長約20cmの日本で一番小さなフクロウである。その鳴き声から「声の仏法僧(ブッポウソウ)」の別名をもつ。
愛知県の県鳥に指定されている。
[編集] 生態
アジアの温帯から熱帯にかけて生息する。日本へは夏鳥として東南アジアから渡ってくる。
[編集] 「ブッ・ポウ・ソウ」はコノハズク
コノハズクは「ウッ・コッ・コー」または「ブッ・ポウ・ソウ(仏法僧)」と鳴くが、この鳴き声の主は長年ブッポウソウだと考えられていた。実際コノハズクは奥深い山で夜鳴き、夏鳥で5~6月頃にしか鳴かないので長年正体が分からなかったが、「ブッ・ポウ・ソウ」がコノハズクの鳴き声であることがラジオ放送で明らかにされた。1935年(昭和10年)6月7日、日本放送協会名古屋中央放送局(現在のNHK名古屋放送局)は愛知県南設楽郡鳳来寺村(現在の新城市)の鳳来寺山でブッポウソウの鳴き声の実況中継を全国放送で行った。午後9時(21時)55分から30分間放送し、その間よく鳴いたが、放送中や放送後にゲストの俳人・荻原井泉水、歌人・川田順、愛知県史蹟天然記念物調査委員・梅村甚太郎の3人の話がうるさいという非難の電話が殺到した。これを踏まえて、翌6月8日はゲストを呼ばずに鳴き声だけにすることにした(番組内容を伝えるアナウンサーだけをおいた)。そして昨日と同じく午後9時(21時)55分から30分間放送し、この晩もよく鳴き、放送終了後、昨日とは打って変わって絶賛の電話が殺到した。そうしたら、この放送を聴いていた人の中から「うちの飼っている鳥と同じ鳴き声だ」という人がでてきて、その飼っている鳥を見せてもらうとその鳥はコノハズクであった。そのコノハズクは東京・浅草の傘店で飼われていたもので、生放送中、ラジオから聴こえてきた鳴き声に誘われて同じように鳴き出したという。鳴き声も「ブッ・ポウ・ソウ」と確かに鳴き、長年の謎だった「ブッ・ポウ・ソウ」の主はコノハズクだということが初めて分かった。