ゲット・バック
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ゲット・バック(Get Back)は、1969年にビートルズの19枚目のシングルとして発表され(B面は「ドント・レット・ミー・ダウン」)、1970年に発表されたビートルズのラストアルバム『レット・イット・ビー』に収録された曲。作者はポール・マッカートニー。前者はジョージ・マーティン、後者はフィル・スペクターがプロデュースした。曲のクレジットは、『ザ・ビートルズ・ウィズ・ビリー・プレストン』であった。ビリーは、この曲では電子キーボードを担当している。
当初は音楽性の違いや録音技術の発達によりすれ違いが大きくなったビートルズを危惧したポールが、「もう一度原点に戻ってやり直そう」と言う事で始めたゲット・バック・セッション用に作られた曲。 歌詞中にあるジョジョとは当然ジョン・レノンの事であり、ヨーコに没頭しビートルズに対する意欲を失っていたジョンに対して、ポールが必死に戻って来いと呼びかけている。本人も気づいていたのだろう。 ビートルズ最後のライブである69年1月30日、アップル本社の屋上ライブでも演奏された。
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[編集] 収録されているお喋り
ちなみにシングル・バージョンは「戻れ・戻れ・もといた所へ戻れ」でいったん終了した後「リプライズ演奏」されてフェイド・アウト。アルバム『レット・イット・ビー』収録バージョンは「戻れ・戻れ・もといた所へ戻れ」終了した後、ポールが「Thanks, Mo.…ありがとう、モー(モーリーン=リンゴ・スターの先妻)」と言い、続いてジョンの「I'd like to say thank you on behalf of the group and ourselves, I hope we passed the audition.…バンドを代表して皆様にお礼申し上げます。オーディションに受かるといいな!!」という声が入って終わっている[1]。
なお、アルバム『レット・イット・ビー』収録バージョンの冒頭には「Sweet Loretta Fart, she thought she was a cleaner, but she was a frying pan.…いとしのロレッタ・ファート(=屁)。彼女は自分を掃除機だと思っていたけど、実はフライパンだったのさ」というジョンの声が入っている。これはこの曲の2番の歌詞の冒頭部分(Sweet Loretta Martin thought she was a woman, but she was another man.…かわいいロレッタ・マーティンは自分を女だと思っていたけど、実は男だったのさ)のパロディである。
[編集] 出来るまでの裏話
この曲の元のタイトルは「No Pakistanis (パキスタン人は要らない)」だった。というのはこの曲が完成する前年頃からパキスタン難民[2]が自国民の職域を侵すと大問題になり、排撃しようという空気が漂っていた。人種排撃を嫌うポールは歌にして自国の現状を逆説的に訴えようとしたが、逆に人種排撃に繋がるとして結果ボツになり、その後たわいのない歌詞に改められ結果、この曲として日の目を見たというわけである。
[編集] 収録アルバム
[編集] 脚注
- ↑ 『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』には屋上ライブでの最後の演奏から、ポールの声がかかるまでの録音が収録されている。『レット・イット・ビー...ネイキッド』には演奏以外は収録されていない
- ↑ 1971年にパキスタンのベンガル地方、いわゆる東パキスタンがバングラデシュとして独立しているがそれにいたるまでの混乱で東パキスタンの住民の一部が難民としてイギリスに流入していた