Privacy Policy Cookie Policy Terms and Conditions クルガン - Wikipedia

クルガン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

地名のクルガンは、クルガン州およびクルガン (都市)を参照。


クルガンкургáн;Kurgan)とは、トルコ語起源のロシア語で、日本で言えば「古墳」や「墳丘墓」に近い青銅器時代による墳丘を伴う墓もしくは積石塚のマウンドを伴う墳墓のことをいい、そこから発展してしばしば樹木を組んで作った玄室のような施設までを指す語として使われる。

1956年にマリヤ・ギンブタス Marija Gimbutas は、彼女の「クルガン仮説」を「クルガン考古学」と言語学を結びつけて、原インド・ヨーロッパ語を話す人々の起源に位置付けて提唱した。ギンブタスは、明確な墳丘を伴う墳墓を持った「文化」を仮に「クルガン文化」と呼び、クルガン型の墳丘墓がヨーロッパへの伝播していったことをつきとめた。この仮説は、インド・ヨーロッパ語族の研究に重要な影響を与えた。ギンブタスを支持する研究者たちは、クルガン文化には、紀元前5千年紀から紀元前3千年紀にステップヨーロッパ南東部に存在した原インド・ヨーロッパ語族の民族的特徴が反映されていると考えている。

ロシアのいくつかの町には、クルガン州のように「クルガン」の名前を冠する町がある。

スヴァウキ Suwałki 付近のヤトヴィンギア人 Sudovian のものとされるクルガン
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スヴァウキ Suwałki 付近のヤトヴィンギア人 Sudovian のものとされるクルガン

目次

[編集] 考古学

クルガン型の墳墓は、青銅器時代ステップで活動した遊牧民の特徴を表す墳墓であって、アルタイ 地方から コーカサスルーマニアにまでまたがる範囲に分布している。このような墳丘墓は、内部に玄室をもつような複雑な構造が見られる。クルガンの中央部にある玄室には、支配階級の人々が副葬品や捧げ物とともに葬られ、時折その副葬品には、馬や(馬に引かせる構造の)戦車などもみられる。

[編集] 発掘されたクルガン

パジリク5号墳出土の壁面覆いに見られる「乗馬する男」
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パジリク5号墳出土の壁面覆いに見られる「乗馬する男」
  • イパトヴォ=クルガン(Ipatovo kurgan)は、紀元前4000年頃から繁栄していたマイコープ文化(Maikop culture) の墳墓であって、紀元前3世紀頃のサルマタイの王女の墓である。1998年から1999年にかけて発掘調査された。
  • ロシアのサマーラ (Samara) 付近にあるクチュルク (Kutuluk) 4号墳(クルガン)は、紀元前24世紀頃のものである。35~40才くらいの身長135cm前後の男性の遺体が葬られていた。この遺体の曲げられた左ひじには、長さ65cmくらいのひし形で十字に分割された銅板が着けられていた。銅板の先端はシャープに加工されていたが尖った鋭利なものではなく、本来は全体が革でくるまれていたものだと思われる。ヨーロッパの青銅器時代のステップの諸文化でこれに似たものは知られていないが、インドの神インドラの稲妻に比せられるような製品であると考えられてきた。
  • 南ロシアのクラスノダール地方のポヌーラ (Ponura) 河畔にあるノボベリヒコフスカヤ=クルガン (Novovelichkovskaya kurgan) は、紀元前2000年ごろのものである。抱き合っている2体を含む11体の被葬者が確認された。副葬品には、銅製品や彫刻の施された石製品、宝石、赤いオーカーで彩色された土器が見られた。この墓は、ノヴォティタロフスカヤ(Novotitarovskaya)文化の遊牧民のものである。
  • カザフスタン南部のアルアマタの東方約50kmに位置するイサック=クルガン (Issyk kurgan) では、女性と思われる遺体が葬られていることが1996年の調査で確認された。カザフスタンの婚姻に用いられる庇付き帽子状の冠を含めた4000個体もの黄金製品が副葬品として確認された。
コストロムスカヤ=クルガンの断面図
コストロムスカヤ=クルガンの断面図
コストロムスカヤ=クルガンの馬の遺体埋葬時想像図。
コストロムスカヤ=クルガンの馬の遺体埋葬時想像図。
画像:Skythen Olen.jpg
コストロムスカヤ=クルガン出土の盾に着けられた黄金製の鹿形飾板。エルミタージュ美術館蔵。
  • カザフスタンのバクタルマ (Bukhtarma) 谷にあるベレル (Berel) 墓地の11号墳 (クルガン) には、紀元前300年頃の墓が1998年に発掘調査された。この墓には、12体の殉葬された馬が皮膚や体毛や轡などの馬具、そして完全な形の鞍がつけられた状態で確認された。これらの馬は、盗掘で荒らされた二体のスキタイ貴族の遺体のある玄室の隣に、白樺樹皮の「ベッド」に隣り合わせに並べて葬られていた。
  • リャザノフカ=クルガン (Ryzhanovka kurgan) は、ウクライナの首都キエフの南方125kmに位置する高さ10mのクルガンである。スキタイの支配区域である森林ステップの西縁部分を支配した紀元前3世紀頃の族長の墓である。紀元前250年頃から同225年頃のスキタイ文化でも後半の時期のもので、支配階層が徐々に農耕民の生活様式を選んでいくようになる時期の墓である。墓のなかにはスキタイ文化では最初のものになる暖炉の模造品が出土し、農耕民の家の暖かさや快適さを象徴するものである。1996年に発掘調査された。
  • アレクサンドロヴォ=クルガン (Aleksandrovo kurgan) は、紀元前4世紀頃の トラキア人の墳墓である。

このほかには、コストロムスカヤ (Kostromskaya) クルガン、パジリク (Pazyryk) 古墳群、ニコポリ (Nikopl') 古墳群に属するトルスタヤ=モギーラ (Tolstiya Mogily) の発掘調査の成果が挙げられる。

  • コストロムスカヤは、南ロシア、クバン川流域でも古いクルガンのひとつで、時期は紀元前7~6世紀頃に比定されている。径9M、高さ2.5mの墳丘をもち、墓室を囲んで4本の柱が建てられ、その柱には4本の横木が組み合わされ、ピラミッド状に屋根木を組んでいる。22体の馬は、「井」の字に組まれた横木と同じ深さに埋葬され、横木に対して4頭づつ垂直方向に頭を外側に向けて埋葬されていた。また横木の内側には、鉄製の盾と矛、轡、土器片などが確認された。また、盗掘を受けていたが、副葬品には、31.7cm×19.0cmの鹿を浮き彫りにした黄金製の飾り板など金銀、宝石、武器、武具が多く発見された。1897年に N.I.ヴェセロフスキーによって発掘調査されている。
  • トルスタヤ=モギーラは、ウクライナ南部、ドニプロペトロウシクから南西120km、ドニエプル川下流の都市ザポリージュジャ、ニコポリ付近に密集して分布するニコポリ古墳群に属し、オルジェニキッゼ市に所在する紀元前4世紀のクルガンである。これはスキタイ貴族の墓で、クルガンを巡る周溝からは、葬儀のさいに行なわれた宴会に供されたと思われる多量の動物の骨と酒器として使用された土器が出土した。このクルガンは、遺体の別室から黄金製の直径30cmの三日月形をした胸飾りが出土したことで知られている。この胸飾りは、同心円状に三つに区分され、外側部分には、馬を襲うグリフォンなどスキタイ風の彫刻がなされ、中央部分には、植物を図案化した文様、内側部分には、母馬が子馬に、母牛が子牛に乳を与えたり、人がの乳を搾っている場面が見られる。

[編集] クルガン仮説

クルガン仮説による「クルガン」文化の拡大概念図
クルガン仮説による「クルガン」文化の拡大概念図

クルガンが原インド・ヨーロッパ語族のものであるというクルガン仮説は、黒海の周りに広がるポントス=ステップ全体に漸進的にひろがっていくクルガン文化を想定している。そのうち、「クルガンIV期」とされるのは、ヤームナヤ文化(若しくは「竪穴墓」文化)に比定されている。ステップを越えてひろがるクルガン文化は、高度に発展した文化となり、紀元前2500年前後では、西方ではバルカン半島に住み着くことになる原ギリシャ人の球状アンフォーラを伴う文化となり、東方では、インド・イラン系の遊牧民文化を形成した。馬の家畜化は、馬を使用した戦車を生み出すことになり、クルガン文化を大きく変貌させ、クルガン文化がヤームナヤ地方全域に波及するのを促進させた。このことは、クルガン仮説において、黒海周辺のステップ全体に原インド・ヨーロッパ語族がひろがっていき、後に地域ごとに異なる方言として言語が多様に分化していった契機となったと考えられている。「原郷 (Urheimat) 」と考えられている場所は、地図上は、ヴォルガ川の近くであって、最初に乗馬という習慣が発生したと考えられる場所とされている。そしてこれは、最初のインド・ヨーロッパ語族ないし先行インド・ヨーロッパ語族の核をなす民族の発生した紀元前5千年紀に対応するものものと考えられている。

[編集] クルガン仮説によるクルガン文化の拡大段階

ギンブタスは、クルガン文化を4つの連続する時期に区分し、三つの拡大の波があったと考えている。

クルガンI期は、ドニエプル川ヴォルガ川流域で紀元前4千年紀の前半に起こった。ヴォルガ流域の諸文化を含み、サルマ (Sarama) 文化やセログラソフカ (Seroglasovka) 文化を含んでいる。

クルガンII期からIII期は、紀元前4千年紀の後半にあたる。スレドニ=ストグ文化やマイコープ文化がこれに含まれる。ストーン・サークルや馬に引かれる二輪の戦車、人型神の石彫が見られる。

クルガンIV期ないしは、ヤームナヤ文化は紀元前3千年紀前半に当たる。この文化は、ウラル川からルーマニアまで至るステップ全体に拡大した。

  • 第一の波は、クルガンI期に先行し、ヴォルガ川下流域からドニエプル川流域にひろがった。クルガンI期の文化はククテニ (Cucuteni) 文化と共存している。民族移動が繰り返されることによって、クルガンI期の文化の影響がバルカン半島にまで及ぼされ、ドナウ川流域に沿ってハンガリーにヴィンツァ文化 (Vinca) やレンジェル文化 (Lengyel) が生まれることとなった。
  • 第二の波は、紀元前4千年紀中葉であり、マイコープ文化に由来するものである。マイコープ文化は、クルガンを伴う高度な文化を紀元前3000年ごろまでにヨーロッパ北部で発展させた。ギンブタスによるとクルガンを伴う高度文化がヨーロッパに流入するのは、インド・ヨーロッパ系の言語がヨーロッパ西部や北部に入ってくる時期に対応している。
  • 第三の波は、紀元前3000年から同2800年頃ごろであり、ヤームナヤ文化がステップを超えて拡大していく時期に当たる。特徴的なのは、竪穴墓がルーマニア、ブルガリア、ハンガリー東部で現れる。

[編集] 第2の「(ヨーロッパ人の)原郷」

ギンブタスは、ヨーロッパにおけるクルガンを伴う球状アンフォーラ文化は、第2の「原郷」であると考える。それが紀元前2300年前後にヨーロッパ中部及び南西部に広がる鐘形坏(ベル・ビーカー)文化と中・北欧に見られる縄目文土器文化に分離し、究極的にイタリア人ケルト人ゲルマン人になっていった。一方、その他のヨーロッパ民族では、一部消滅したものもあったが、バルカン半島や中欧の諸民族、ギリシャに侵入した原ミケーネ人も前述の球状アンフォーラ文化の担い手であった可能性があると考えている。

[編集] 解釈

ギンブタスは、クルガン文化の拡大を、純然たる悪意と軍事的な侵入によるものと考える。つまり、「古ヨーロッパ」の平和な母権制(女性の首長制)が、新たな戦士の文化を押し付けられることによって、家父長制に取って代わられるようになったというのである。この過程において、彼女は、防御性集落、丘陵上の砦、戦士としての族長の墓の出現を挙げる。

「(古ヨーロッパが)インド・ヨーロッパ化する過程は、物理的な転換ではなく、文化的なものであったが、この文化的転換は、新たな統治システムや侵入者の言語や宗教が土着の人々に強制されたことにおいて、軍事的な勝利と理解されなければならない。」と彼女は述べる。

後半生において、ギンブタスは、地中海世界の地母神信仰が、ゼウスの語源に見られるような言語的に軍事的性格を持つ雷神信仰に代るこの文化的転換がより暴力的に行なわれたことをますます強調するようになった。これは、フェミニスト考古学の形成にかかる特有の議論である。インド・ヨーロッパ語族の移民説を受け入れる多くの研究者は、インド・ヨーロッパ化への移行は、ギンブタスが考えるよりももっと平和的で漸進的なものであったと考えている。 原インド・ヨーロッパ語族の移民は、確かに突然で、協同的な軍事行動ではなかったが、まとまりのない雑多な民族や文化、何世代にもわたる勢力の拡大であった。 しかし、インド・ヨーロッパ化への定着が、古ヨーロッパ文化とどの程度平和的に融合していったのか、又は、暴力的とさえいいうるほど強制的に置き換わっていったのかは、クルガン仮説の支持者たちに間での論争の課題となった。

ジェームス・マロリー (James Mallory) は、クルガン仮説をインド・ヨーロッパ語族の起源についての事実上の定説として支持した。しかし、ギンブタスの軍事的侵略による変化というラディカルなシナリオに対して妥当といえる批判を加えている。「軍事的侵略とか文化の転換というような議論は大体において、クルガンの分布の拡大に言及することを除いた場合には、非常にうまい説明になっている。」 ドイツの考古学者である Alexander Häusler は、ギンブタスの考えている ochre-grave 文化や pit-grave 文化などいくつかの独自の文化が融合したものとしての「クルガン文化」 という概念について鋭い批判を展開してきた。

クルガン仮説のシナリオは、インド・ヨーロッパ語族の起源についての最もな答えとして広く受け入れられてきたが、あくまでも推論の域を出ていない。ギンブタスのクルガン仮説に対する主要な代替論としては、コーリン・レンフリュー (Colin Renfrew) によるアナトリアを「原郷」として、インド・ヨーロッパ語族の言語のひろがりは、農業の普及の結果であると考える説である。 この見解は、クルガン仮説のような約6000年前という見解とは全く異なって約10000年前頃が、インド・ヨーロッパ語族にとって画期となる重要な時代であったと考える説でもあるのだが、言語学者の間では、言語年代学上の根拠のみならずインド・ヨーロッパ語族が分岐して地理的にひろがっていく過程から考えても農業の発展と関連づけるのは難しいことから、クルガン仮説よりも支持を得られていない。

[編集] クルガン文化の担い手の遺伝的特徴

Y染色体ハプロタイプSNPマーカーR1a という特殊な遺伝的形質をもつ人々は、いくつかの点でクルガン文化と関連性がある。この遺伝的形質は、中央アジアから西アジア、インドイラン、東ヨーロッパのスラヴ人、ヨーロッパ中部や北部のゲルマン人に見られる特徴である。全般的にR1aが最も顕著に出る民族集団はスラヴ人である。一方、このR1aはヨーロッパの最西端にあたるバスク地方イベリア半島西部、ブリテン島西部までは広がらなかったようである([1][2]参照) 。 Ornella Semino などの研究者によると([3]を参照) 、バスク人など Eu18 に属するハプロタイプの人々やハンガリー人やウクライナ人に見られる Eu19 に属するハプロタイプの人々は、2万年前から1万3千年前の最終氷期(ヴュルム氷期)に(アフリカから)イベリア半島を経由して移り住んできたことが確かめられたとする。そして、パキスタン、インド、中央アジアに見られる Eu19 に属するハプロタイプの人々が移り住んだ範囲が拡大していくこととクルガン文化の広がっていく過程と関連づける。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

[編集] 参考文献

  • 角田文衛他編『世界考古学事典』(上)(下),平凡社,1979年
  • クリス=スカー/小川英雄・樺山紘一・鈴木公雄・青柳正規
『朝日=タイムズ 世界考古学地図』朝日新聞社,1991年
  • "In Search of the Indo-Europeans: Language, Archaeology and Myth" by J. P. Mallory, ISBN 0500276161
  • "The Kurgan Culture and the Indo-Europeanization of Europe: Selected Articles Form 1952 to 1993" von Marija Gimbutas u.a., ISBN 0941694569
  • "Encyclopedia of Indo-European Culture" ed. James Mallory, D. Q. Adams, ISBN 1884964982
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