キョウエイマーチ
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性別 | 牝 |
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毛色 | 黒鹿毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 1994年3月26日 |
死没 | (現役繁殖牝馬) |
父 | ダンシングブレーヴ |
母 | インターシャルマン |
生産 | インターナショナル牧場 |
生国 | 日本(北海道門別町) |
馬主 | 松岡留枝 |
調教師 | 野村彰彦(栗東) |
競走成績 | 中央:26戦8勝 地方:2戦0勝 |
獲得賞金 | 中央:5億43万8000円 地方:2700万円 |
キョウエイマーチは、日本の競走馬である。1997年の桜花賞を制したほか、6歳になっても重賞を制覇するなど、息の長い活躍を続けた。なお、馬齢は現在の表記で統一する。
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[編集] 戦績
1996年11月30日、阪神競馬のダート1200mの新馬戦でデビュー。2着を1秒7も引き離す大差で楽勝した。なお、このときの3着は後の菊花賞優勝馬マチカネフクキタルである。千両賞3着を経て年明け3歳の寒梅賞、エルフィンステークスを連勝し、クラシック候補に名乗りを挙げる。3月に入って桜花賞トライアルの4歳牝馬特別に出走、楽にハナを奪うとそのままスピードの違いで7馬身差の圧勝。桜花賞の最有力候補に挙げられるようになる。
迎えた桜花賞本番では、2歳女王メジロドーベルを抑えて1番人気に推される。桜花賞では不利と言われる大外18番からの出走、降り続いていた雨による不良馬場など不安要素も多かったが、レースではやはり4コーナーですんなりと先頭に立つと、直線でも全く衰えることなく後続を引き離し、2着のメジロドーベルに4馬身差をつけ快勝、桜花賞のタイトルを獲得するとともにGIホースとなる。鞍上の松永幹夫にとっては初の桜花賞制覇となった。次の優駿牝馬(オークス)でも1番人気に推され、いつものように逃げを打つものの直線で失速、メジロドーベルの戴冠を横目に11着の惨敗を喫する。ちなみにこの後も輸送競馬は苦手としており、現役時代に挙げた勝利は、全て地元関西の京都競馬場・阪神競馬場でのものだった。
秋初戦、休養明けのローズステークスを勝つものの、本番の秋華賞ではやはりメジロドーベルの前に2着に敗れた。これ以降短距離路線にほぼ専念したので、メジロドーベルとはライバルと言われながら、結局これが最後の対決となった。4週間後にマイルチャンピオンシップに出走、前半の1000mが56秒5という驚異的なハイペースで逃げながら、タイキシャトルの2着に粘った。次のスプリンターズステークスでは2番人気に推されるものの11着と大敗し3歳シーズンを終える。
4歳に入ると勝ち星から見放されるようになってしまう。主戦騎手を松永から秋山真一郎に代えるなどしたが効果はあがらなかった。結局4歳時は1着どころか2着に入ったことすらない。グレード制施行の1984年から2003年までのの20頭の桜花賞優勝馬で、古馬になってからの勝利が無い馬は実に14頭にのぼることから、「桜花賞馬は早熟である」とする説もあり、ここまでの戦績はそのセオリー通りであった。
しかし陣営は5歳になっても現役を続行。まずGIフェブラリーステークスで寒梅賞以来のダートに挑戦し5着に入ると、次走のマイラーズカップでは2着に逃げ粘り久々の連対を果たした。そして阪急杯ではついに1年7ヶ月ぶりに勝利を挙げた。その後は高松宮記念4着、マイルチャンピオンシップ南部杯2着など芝・ダート、中央・地方を問わず短距離の一線級のレースに出走を続け見せ場を作った。
明けて6歳になった2000年、その年から1600mに短縮された京都金杯に出走すると、桜花賞を彷彿とさせるような競馬で5馬身差の圧勝。桜花賞優勝馬が6歳時に重賞を勝つのは史上初、そして現在でも唯一の快挙である。この後フェブラリーステークス、黒船賞と勝利は挙げられず、マイラーズカップ(6着)を最後に引退し、繁殖牝馬となった。
桜花賞以降GI2勝目こそ挙げられなかったものの、常にマイル・スプリント戦線に顔を出し、その逃げで存在感を見せた。
[編集] 主な勝ち鞍
- 1997年
- 4歳牝馬特別(GII)、桜花賞(GI)、ローズステークス(GII)
- 1999年
- 阪急杯(GIII)
- 2000年
- 京都金杯(GIII)
[編集] 産駒
- ヴィートマルシェ
- ヴィートヴァンクル
[編集] 血統表
キョウエイマーチの血統 リファール系(ノーザンダンサー系)/4代内アウトブリード | |||
父
*ダンシングブレーヴ Dancing Brave 1983 鹿毛 |
Lyphard 1969 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic |
Natalma | |||
Goofed | Court Martial | ||
Barra | |||
Navajo Princess 1974 鹿毛 |
Drone | Sir Gaylord | |
Cap and Bells | |||
Olmec | Pago Pago | ||
Chocolate Beau | |||
母
インターシャルマン 1987 鹿毛 |
*ブレイヴェストローマン Bravest Roman 1972 鹿毛 |
Never Bend | Nasrullah |
Lalun | |||
Roman Song | Roman | ||
Quiz Song | |||
トキノシュリリー 1978 栗毛 |
*スティンティノ | Sheshoon | |
Cynara | |||
トミニシキ | *ユアハイネス | ||
スズキナルビー F-No.7-d |
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