オーギュスタン・デュメイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クラシック音楽 |
---|
作曲家 |
ア-カ-サ-タ-ナ |
ハ-マ-ヤ-ラ-ワ |
音楽史 |
古代 - 中世 |
ルネサンス - バロック |
古典派 - ロマン派 |
近代 - 現代 |
楽器 |
鍵盤楽器 - 弦楽器 |
木管楽器 - 金管楽器 |
打楽器 - 声楽 |
一覧 |
作曲家 - 曲名 |
指揮者 - 演奏家 |
オーケストラ - 室内楽団 |
音楽理論/用語 |
音楽理論 - 演奏記号 |
演奏形態 |
器楽 - 声楽 |
宗教音楽 |
メタ |
ポータル - プロジェクト |
カテゴリ |
オーギュスタン・デュメイ(Augustin Dumay、1949年 - )は、フランス、パリ生まれのヴァイオリン奏者。じっくりと音楽に取り組む姿勢を見せ、活動は比較的地味だが、師事したアルテュール・グリュミオーを受け継ぐフランコ・ベルギー派の正統な後継者らしく、気品あるエレガントな演奏で高く評価されている。
[編集] 略歴と評価
3歳でヴァイオリンを始める。両親につれられて聴きにいったナタン・ミルシテインの演奏会がきっかけだったという。10歳でパリ音楽院に入学。13歳で卒業するという神童ぶりを発揮した。14歳で、モントルー音楽祭でリサイタルを開く。このリサイタルをシェリングとシゲティが聴いて高く評価する。その後シェリングに推薦され、南米ツアーにいく。シェリングは自分が代役を依頼されたが都合が付かず、デュメイを推薦したという。帰国後、デュメイはミルシテインへの師事を許され、さらにアルテュール・グリュミオーのもとで4年間師事する。グリュミオーにはヴァイオリンばかりでなく、芸術一般についても多くのものを学んだという。デュメイによると、14歳でソリストとして評価されながら、ミルシテイン、グリュミオーのもとで学んだことにより、一つの作品にじっくりと取り組む姿勢を叩き込まれ、それが自分の大きな財産になっているという。
以後は、コンクールを経ずに評価を高めていった希有な演奏家である。ヘルベルト・フォン・カラヤンには絶賛され、1979年にカラヤンがパリで開いた特別祝賀コンサートに招かれ共演している。
ピアニストのマリア・ジョアン・ピリスには90年代の初頭に初めて出会い、試しに弾いたベートーヴェンのソナタで、音楽に対する方向性が全く同じであることに感激し、その後共演を重ねている。フランクのソナタ、ブラームスのソナタ、モーツァルトのソナタなどの録音を残し、シャープで知的なピリスのピアノとエレガントなデュメイのヴァイオリンによる絶妙の共演は評価が高い。