ウランゲリ島
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ウランゲリ島(Wrangel Island)とは北極海、東シベリア海とチュコト海との間にあるロシア領の島。極東連邦管区のチュクチ自治管区に所属している。大陸との間の海峡はロング海峡。 アザラシ、レミング、北極熊の繁殖地となっている。 また、夏の間は多くの鳥がやってくる。
名前はフェルディナント・ペトロヴィヒ・ウランゲル(Ferdinand Petrovich Wrangel)からつけられた。 彼は、チュクチ族から島の位置を聞き、島の探索に向かったものの、発見することは出来なかった。 島を発見したのはアメリカの捕鯨船船長トーマス・ロング(Thomas Long)である。 1911年には、ロシア人のグループが上陸した。 1921年、カナダの探検家ステファンソン(Vilhjalmur Stefansson)はこの島をカナダ領とするため、カナダ人1名・アメリカ人3名・イヌイット1名、合計5名からなる移住者の一行を送った。しかしこの初期メンバーで生き残ったのはイヌイット1人のみであった。1923年にはあらためて13名(アメリカ人1名・イヌイット12名)からなる移住グループをこの島に送り込んだが、1924年にソビエトはステファンソンの送り込んだイヌイットを国外退去させ、現在ある町をつくった。
また、同島の自然保護区は、2004年にはユネスコの世界遺産に自然遺産として登録された。
最後の氷河期、ウランゲリ島にはマンモスが生息していた。このマンモスは餌不足のため一般的なマンモスより小型だった。紀元前1700年頃に、最後のマンモスがこの島で原住民に狩猟され、マンモスが絶滅したとも考えられている。
ウランゲリ島は東経180度(もちろん西経180度でもある)の子午線が横切っている。日付変更線はこの島の東方に動かされている。
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