紀元前
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紀元前 (きげんぜん) は、西暦において紀元以前を紀年するために用いられる表記。定義上はイエス・キリスト降誕前を表す。西暦紀元前、キリスト紀元前、共通紀元前。
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[編集] キリスト紀元
西暦1年を紀元とし、それ以前を表す時に用いられる。紀元前1年は、紀元1年の前年であり、紀元0年は存在しない。「紀元前1年」を基準として年数を逆行させて記録していく。これは17世紀の神学者ドニ・プト(Denis Petau)による案であり、18世紀末に一般化した。ラテン語では、Ante Christum といい、A.C.と略すことがある。英語では、Before Christであり、これをB.C. と略す。フランス語では Avant Jésus-Christ、av.J-C と略し、スペイン語では、a.C.またはA.C.(Antes de Cristo)と略記する。ドイツ語ではvor Christus、v. Chr.またはnach Christus、n. Chr.などが使われている。
ちなみに、キリストの生誕にはさまざまな説があるが、現在は紀元前4年ごろが定説である。
[編集] 共通紀元
非キリスト教徒に配慮し、キリストという語を使わない動きもあり、英語ではAnno Dominiを共通紀元(Common Era - C.E. )とし、紀元前をBefore Common Era - B.C.E.と言い換えている。中国語では「公元」(公暦紀元の略)と表記し、紀元前を「公元前」と表記している。日本語では「紀元」というだけでキリスト紀元あるいは共通紀元を表すので、この問題に対して敏感ではない。略号は英語に従い、一般的にB.C.を使うことが多いが、学会などではB.C.E.を使うことがある。
[編集] 天文学における紀元前
天文学においては、紀元前を使用せず、その代わりに紀元にマイナスをつけて用いる。これは紀元1年をまたぐ年数計算において間違いが起きないようにするためである。紀元前1年は紀元0年、紀元前2年は紀元-1年のように絶対値で1少なくなることに注意が必要である。